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2010 年度 実績報告書

低エネルギー不安定核反応による2核子相関の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540301
研究機関九州大学

研究代表者

寺西 高  九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (10323495)

キーワード実験核物理 / 不安定核 / 共鳴状態 / RIビーム
研究概要

昨年度実施した^9Li+d反応実験の解析を進めた。本実験の^9Li(d,d)散乱に対するエネルギー下限値は、ノイズおよび標的厚による限界からE_<cm>~0.3MeV程度であった。一方、理論により予想されていた共鳴エネルギーも0.3MeV程度である。したがって、共鳴が存在するとしてもピークは見えていない可能性がある。実際、得られたスペクトルにはっきりとしたピークは見られていないが、低エネルギーにむかって断面積が増大しているようであることがわかった。今後、^9Li(d,t)等他の反応チャンネルのスペクトルとあわせてR行列fittingを行い、共鳴の有無を検証する予定である。
次に^<17>Ne+pテスト実験のスペクトルのおおまかな解析を行った。スペクトルには幅の狭い(Γ~100keV)ピークがE_<cm>=約2.05MeVに見られた。このエネルギーは^<18>Na核の質量過剰△~25.80MeVに対応し、^<18>Na基底状態の理論予想値△=25.3 MeVよりやや高い。このためピークは^<18N>aの励起状態の1つに対応する可能性がある。今後R行列fittingを行い、共鳴エネルギーと幅をより正確に決定し考察を進めて行く予定である。
上記の解析と平行して、多チャンネル・多準位R行列計算のコードの開発を始めた。コードの基本的な部分の動作確認を行い、実験スペクトル解析に使用し始めた。このコードを利用して過去に我々が測定した^<23>Mg+p共鳴散乱および^8Li+p共鳴散乱のスペクトルのR行列解析を行いつつある。仮の解析では^8Li(p,p)および^8Li(p,d)のスペクトルの形を2つのT=1/2準位および2つのT=3/2準位を用いて初めて定性的に再現することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] α resonance structure in ^<11>B studied via resonant scattering of ^7Li+α2011

    • 著者名/発表者名
      H.Yamaguchi, T.Teranishi, (9番目), 他7名
    • 雑誌名

      Physical Review C

      巻: 83 ページ: 034306(1-10)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Low-lying level structure of the neutron-rich nucleus ^<109>Nb : A possible oblate-shape isomer2011

    • 著者名/発表者名
      H.Watanabe, T.Teranishi, (44番目), 他47名
    • 雑誌名

      Physics Letters B

      巻: 696 ページ: 186-190

    • 査読あり
  • [雑誌論文] β-Decay Half-Lives of Very Neutron-Rich Kr to Tc Isotopes on the Boundary of the r-Process Path : An Indication of Fast r-Matter Flow2011

    • 著者名/発表者名
      S.Nishimura, T.Teranishi, (43番目), 他45名
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 106 ページ: 052502(1-5)

    • 査読あり
  • [学会発表] Proton resonance elastic scattering on light unstable nuclei2011

    • 著者名/発表者名
      T.Teranishi
    • 学会等名
      French-Japanese Symposium on Nuclear Structure Problems (LIA Symposium 2011)
    • 発表場所
      理化学研究所(埼玉県和光市)
    • 年月日
      2011-01-08
  • [学会発表] Isobaric analog states of neutron-rich nuclei2010

    • 著者名/発表者名
      T.Teranishi
    • 学会等名
      The Symposium of 25^<th> Anniversary of the Discovery of Halo Nuclei (Halo 2010)
    • 発表場所
      神奈川県葉山町
    • 年月日
      2010-12-07

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公開日: 2012-07-19  

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