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2009 年度 実績報告書

J-PARC加速器のための荷電変換炭素薄膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21540305
研究機関諏訪東京理科大学

研究代表者

武藤 英  諏訪東京理科大学, 共通教育センター, 講師 (80434489)

キーワードイオンビーム / スパッタリング / 荷電変換 / 炭素薄膜 / 加速器
研究概要

J-PARC加速器の様な、高エネルギー負水素イオンビームを加速するために用いる厚い(~300μg/cm^2)荷電変換用炭素薄膜、および線形加速器、バンデグラフ加速器またはサイクロトロンなど、低エネルギーの重イオンを加速するときに用いる薄い(数μg/cm^2)炭素薄膜を製作するためのイオンビームスパッタリング装置を製作している。この方法は、長寿命の炭素薄膜を製作できる方法として、我々はこれまで開発を行ってきた。
平成21年度は、油拡散ポンプによる真空廃棄系、真空チェンバー、高圧フランジ(耐圧20kV)、イオン源(デュオプラズマトロン)とその冷却装置、イオンビームの収束系(プラー、アインツェル電極および加速電極)の製作を行ってきた。また、フィラメントタイプではない新しい方法として、高周波によるプラズマ生成のための2.45GHzの高周波電源も購入し現在組み立てを行っている。この装置から期待できる新しい原子核ターゲットの製作については、昨年6月に東工大フェライト記念館で行われた応用加速器シンポジウムにおいて、これまでの基礎実験の結果や今後に期待される成果について発表した。また窒素ビームを用いた荷電変換炭素薄膜の開発についても、昨年9月に英国のジャーナルに掲載された。
現在のこのスパッタリング装置の製作進捗状況については、チェンバーの真空度も10^<-7>Torrオーダーを達成し、チェンバー内部の駆動メカの製作を行っている。これは、ターゲットホルダーをX-Y方向および回転させることが出来るメカである。さらに基板ホルダーを製作し、これが終れば高圧電源の配線、ガス流量計およびコントロールユニットなどの導入も行われる。今年度中に装置の製作を完了し、薄膜製作に取り掛かる。
尚、諏訪東京理科大学には私の作業施設がないので、私の指導教官であった東京工業大学原子炉工学研究所の服部俊幸教授の研究室および東京工業大学理学部バンデグラフ実験室で、この研究に関するすべての業務は行われている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of carbon stripper foils produced by a nitrogen ion beam sputtering method2009

    • 著者名/発表者名
      H.Muto, M.Oyaizu, K.Kawasaki, T.Hattori
    • 雑誌名

      Radiation Effects and Defects in Solids Volume164, Issue9

      ページ: 561-565

    • 査読あり
  • [学会発表] Ion beam sputtering and its applications2009

    • 著者名/発表者名
      H. Muto, M. Oyaizu, K. Kawasaki and T. Hattori
    • 学会等名
      第10回応用加速器・関連技術研究シンポジウムARTA2009
    • 発表場所
      東京工業大学フェライト記念館
    • 年月日
      2009-06-12

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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