本研究の目指すところは、DAQミドルウェアを使ったCC/NET用データ収集システム中にワークフローの技術を導入して、オンラインデータ解析やDAQフローコントロール等の機能を強化することである。前年度までに、DAQワークフローシステムの開発環境の整備、システム構築、ワークフロー基本部分の構築を行った。今年度は、プロセス定義ファイルの再構成、および再構成後のプロセス定義ファイルの再実行部の構築を行った。ワークフローエンジンには、最新版のjBPM5.1.0を使用した。前年度までの作業では、その時点での最新版jBPM4.4を使ってきた。今回のワークフローエンジンのバージョンアップに伴って、DAQワークフローシステムもjBPM4.4、からjBPM5.1.0への移行のための作業を行った。プロセス定義ファイルの再構成部では修正変更を実施する例を示すために、新たなタスクを追加作成した。この追加したタスク中から、リモートマシン上のスクリプトを実行して、DAQミドルウェア例題を起動した。ここで使用したリモートマシンは、ワークフロー基本部分で使用したものとは別のマシンである。また、起動した例題アプリケーションもワークフロー基本部分で使用したものとは別のアプリケーションである。再構成したあとのプロセス定義ファイルの再実行は、正常に実行できることを確認した。これで、DAQワークフローのプロセス定義ファイルを自由に修正・変更して再実行することが可能になった。また、タスクが起動するアプリケーションは、任意のマシン上の任意のアプリケーションを実行できるという環境を構築することができた。今年度までの作業で、GUI ClientからCC/NET用データ収集システムを操作してデータ収集を行い、一方で、DAQワークフローシステムを操作してDAQフローコントロールが可能なシステムのフレームワークを構築できた
|