グラフェン2次元電子のエッジ効果が試料の伝導度特性や磁気的性質に強く現れることが期待されるグラフェンナノリボン試料の作成と評価を行った。幅100nm以下、長さ10μm以上、厚さ1nm以下でエッジの構造が原子スケールでなめらかな試料を量産する方法を確立した。しかしながら、この試料にコンタクト電極を作成する過程において試料が基板から剥がれてしまうという問題があることが発覚した。うまくコンタクトをとる方法を見いだすことが課題である。エピタキシャルグラフェンのラマン分光測定を行い、試料を評価した。加熱温度と時間を制御することで、析出するグラフェンの層数をコントロールできていることがわかった。エピタキシャルグラフェンのラマン信号は下地のシリコンカーバイドの格子振動に影響されていることがわかった。ラマン信号の温度依存性測定を準備中である。また、エピタキシャルグラフェンのエッジマグネトプラズモン共鳴測定が進行中である。
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