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2012 年度 実績報告書

アクチノイド化合物における大きな磁気抵抗効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21540373
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

山本 悦嗣  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (50343934)

研究分担者 松田 達磨  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (30370472)
立岩 尚之  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (50346821)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード強相関電子系 / アクチノイド / 巨大磁気抵抗
研究概要

ウランカルコゲナイドは共有結合性が強く、f電子は局在的な振る舞いを示すと考えられる。斜方晶のジカルコゲナイドUSX(X = S, Se, Te)では原子番号が大きくなるにしたがい、半導体から金属まで伝導度が変化し、これに伴い磁性も常磁性から強磁性に変化する。このなかでβ-US2は低温において狭いギャップを持つ半導体であるが、そのギャップは磁場や圧力などに非常に敏感であり、7T程度の磁場や8GPa程度の圧力で6桁以上も電気抵抗が減少し、金属的な振る舞いを示す。磁場印加における大きな磁気抵抗効果は、容易軸方向[001]に磁場をかけたときのみ顕著に観測され、困難軸[100]方向ではほとんどみられず、異方性が大きい。
我々はβ-US2単結晶の磁場下での容易軸方向[001]の詳細な磁化率測定を行い、その磁気的性質を明らかにした。この物質の磁化は一般的には結晶場効果による一重項状態の形成によるものと解釈できる。しかし、50 K以下のある限られた磁場と温度範囲では、磁化が磁場に大きく依存した特異なスケーリング則に従うことを見出した。これは単純な結晶場効果では説明できない。我々はこの振る舞いを常磁性的な磁気クラスターによるものとする、いわゆる磁気的なポーラロンモデルで説明できる可能性があることを示した。さらに詳細な研究が必要であるが、この結果はこの物質の巨大磁気抵抗とも関連しており、その意味でも重要な成果である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ウランダイカルコゲナイトの中性子散乱実験2013

    • 著者名/発表者名
      目時直人 他
    • 学会等名
      日本物理学会第68回年次大会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      20130326-20130329
  • [学会発表] ナローギャップモット絶縁体β-US2における5f電子遍歴及び局在クロスオーバー2012

    • 著者名/発表者名
      目時直人 他
    • 学会等名
      日本物理学会2012年秋季大会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      20120918-20120921
  • [学会発表] Magnetic properties of β-US2 single crystals2012

    • 著者名/発表者名
      Etsuji Yamamoto 他
    • 学会等名
      the 19th International Conference on Magnetism
    • 発表場所
      釜山(韓国)
    • 年月日
      20120708-20120713

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公開日: 2014-07-24  

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