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2010 年度 実績報告書

量子スピンホール効果の微視的研究:時間反転対称性とトポロジカル不変量

研究課題

研究課題/領域番号 21540378
研究機関茨城大学

研究代表者

福井 隆裕  茨城大学, 理学部, 教授 (10322009)

キーワード量子ホール効果 / 量子スピンホール効果 / 渦糸 / トポロジカル絶縁体 / トポロジカル超伝導体 / マヨラナ・フェルミオン / Z2渦糸 / 指数定理
研究概要

低次元系ではトポロジカル秩序が重要な役割を果たし、その典型例である量子ホール効果はこれまでにも盛んに研究されてきた。ところが、近年、量子スピンホール効果の理論的予言と実験的発見によって、物質の持つトポロジカルな性質に対する興味が、極めて強くなってきている。
量子ホール効果と量子スピンホール効果における違いは、時間反転対称性の有無である。本研究は、時間反転対称性と物質を特徴付けるトポロジカル数の関係を解明することを当初の目的としていた。しかし、このトピックの進展は早く、量子スピンホール効果をより一般化したトポロジカル絶縁体・超伝導体が研究対象となってきた。
この発展に沿う形で、一般的なトポロジカル絶縁体・超伝導体において、どのような現象が現れるか、特にトポロジカル超伝導体の渦糸に、そのバルクのトポロジカルな性質がどのように反映するかについて研究を行った。具体的は、渦糸の周りのゼロ・モード解を構築し、同時に指数定理を適用し、矛盾がないことを確認した。また、最も一般的なトポロジカル超伝導体のゼロ・モードに対するZ2指数定理を構築した。更に、一般的なマヨラナ・フェルミオンからなる模型を提案し、その性質、特にZ2渦糸とゼロ・モードとの関係を詳細に検討した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Majorana zero modes bound to a vortex line in a topological superconductor2010

    • 著者名/発表者名
      T.Fukui
    • 雑誌名

      Physical Review B

      巻: 81 ページ: 033701(1-7)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Z2 index theorem for Majorana zero modes in a class D topological superconductor2010

    • 著者名/発表者名
      T.Fukui, T.Fujiwara
    • 雑誌名

      Physical Review B

      巻: 82 ページ: 184536(1-5)

    • 査読あり
  • [学会発表] Majorana Fermions and Z2 Vortices on a Square Lattice2012

    • 著者名/発表者名
      江島恒太,福井隆裕
    • 学会等名
      日本物理学会第67回年次大会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      20120324-0327
  • [学会発表] トポロジカル超伝導体に現れるマヨラナ・ゼロモードの安定性2010

    • 著者名/発表者名
      」福井隆裕,藤原高徳
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      20100923-0926

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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