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2009 年度 実績報告書

新しいモンテカルロ法の確率的画像処理問題への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21540396
研究機関首都大学東京

研究代表者

岡部 豊  首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (60125515)

キーワードモンテカルロ法 / XYモデル / 有限サイズスケーリング / 画像修復 / 領域分割 / basin hopping / Mumford-Shahモデル
研究概要

本研究では、新しいモンテカルロアルゴリズムを用いて、これまで困難とされてきたランダム系、フラストレート系、非平衡定常状態転移などの問題に取り組むと共に、さらに有効なモンテカルロアルゴリズムを開発する。また、同時に画像処理の問題への展開をはかる。本年度め主な研究成果を示す。
1.一般化XYモデルの相転移 2002年に提唱された一般化XYモデルの問題をとりあげた。2次元XYモデルは準長距離秩序を示すKosterlitz-Thouless(KT)転移を起こすが、一般化モデルについて、一般化パラメータqを増加させるとKT転移に加えて1次転移が見られるという主張、KT転移以外の転移はないという主張などがある。そこで、ハイブリッドモンテカルロ法とエネルギー状態密度を直接測定するWang-Landau法を用い、このモデルの相転移を精密に調べた。qの値によらずKT転移だけであることを示し、さらに転移温度によらない有限サイズスケーリング解析を行い、KT転移のユニバーサリティーを示した。
2.モンテカルロ法の画像処理問題への応用 Mumford-Shahエネルギー汎関数による画像修復問題について、モンテカルロ法により低エネルギー解を安定して探索する方法を考察した。まず、basin hopping法を利用して精度よく領域分割を行い、それを初期値として、Mumford-Shahエネルギー汎関数を最小化することで、素早い探索ができた。パラメータの選び方、アニーリングのスケジュールにっいて、さらに検討を進めている

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] One-Dimensional Oxygen and Helical Oxygen Nanotubes inside Carbon Nanotubes2010

    • 著者名/発表者名
      K.Hanami, T.Umesaki, K.Matsuda, Y.Miyata, H.Kataura, Y.Okabe, Y.Maniwa
    • 雑誌名

      J.Phys.Soc.Jpn. 79

      ページ: 023601

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 繰り込み群と物性物理学-臨界現象,そして多様な展開へ2009

    • 著者名/発表者名
      菊池誠, 岡部豊
    • 雑誌名

      数理科学 553

      ページ: 29-35

    • 査読あり
  • [学会発表] モンテカルロ法によるMumford-Shahエネルギー汎関数を用いた画像修復2010

    • 著者名/発表者名
      佐次田哲, 岡部豊
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20100300
  • [学会発表] 酸素を内包したカーボンナノチューブの構造と磁性2010

    • 著者名/発表者名
      花見圭一, 梅崎智之, 松田和之, 柳和宏, 門脇広明, 岡部豊, 真庭豊, 宮田耕充, 片浦弘道
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] モンテカルロ法による確率的画像領域分割2009

    • 著者名/発表者名
      佐次田哲, 岡部豊
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      日本物理学会
    • 年月日
      2009-09-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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