研究課題
1.溶媒粒子の分布の効果を考慮して、拡散係数を計算するこれまで開発した理論を、具体的な系に応用した。(1)2成分剛体球液体に応用し、前年度に得られた結果をさらに詳細に解析した。混合比を変えたときの拡散係数への効果をバルクの質量密度の効果と溶質まわりの平衡分布の効果に分け、混合比によってどちらの効果が支配的か明らかにした。(2)溶質溶媒が引力を持つ木原ポテンシャル1成分系に応用し、より精度の高いそれまでの研究と比較した。絶対値は、約1.5倍大きくなったが、引力の依存性は20%以内で一致した。2.シャペロニンのようなタンパク質を想定した籠上の疎水性物質と球状の疎水性物質の間の相互作用を水の排除体積を考慮して積分方程式理論により求め、そのポテンシャルを使ってフォッカープランク方程式より球状の疎水性物質のダイナミックスがそのポテンシャルにどのような影響を受けるか明らかにする手法を開発した。その手法を使い実際に計算したところ、球状物質は籠の穴の中央より入る事が明らかになった。また、最も奥に行く時間を計算したところ、実験よりかなり速い事が明らかになった。3.排除体積効果のモデルポテンシャルとしてレナードジョーンズガウスポテンシャルで相互作用する粒子系の固液相転移を明らかにした。ポテンシャルを剛体球+引力の形に分け、剛体球の部分を密度汎関数理論で計算し、引力を熱力学的摂動論で計算した。決まった温度圧力でFCCが液体よりも安定化するパラメータを明らかにした。
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DOI:10.1143/JPSJ.80.025001
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