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2011 年度 実績報告書

間欠泉噴火の微動方程式

研究課題

研究課題/領域番号 21540436
研究機関九州大学

研究代表者

寅丸 敦志  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50202205)

キーワード火山現象 / 火山性微動 / 間欠泉 / マグマの発泡 / 沸騰現象
研究概要

1)圧力パルスの発生の仕組み:圧力変化と同期した高速カメラの観察結果から、圧力パルスの振幅と継続時間は、核沸騰によって生成した気泡のサイズと生存時間に、それぞれ対応していることがわかった。
2)Reighlay-Plesset (RP)方程式とのカップリング:微動方程式の励起項である気相体積変化を、RP方程式で記述される気泡半径変化から計算される気泡体積と等しいとして、気泡振動と微動方程式のカップリングを計算した結果、圧力源としての過剰圧気泡が流体系振動を励起する効率は過剰圧とカップリングファクターに左右されることがわかった。3)フラスコの形状・サイズと共鳴振動数は今後の課題として残された。4)圧力パルスと圧力振動の同期の問題:気泡の周期的発生が、ある特徴的周期を持って起こり、その特徴的周期は、水の温度とともに長くなることがわかった。この気泡の発生周期は、系の流体振動よりも短い周期で起こり、それらが分離していることがわかった。また、過熱度が大きくなり噴出のトリガーに近付くと、系の流体振動が卓越して励起されるようになることがわかった。気泡の振動が系の流体振動を励起する効率を決めるカップリングファクターは、流体中での気相(水蒸気)の体積分率が大きくなるほど大きくなり、そのため、過熱が進むにつれて、気泡の周期的発生モードから、系の流体振動モードに移行したことが考えられる。5)微動方程式の火山噴火への応用:気泡の周期的発生に伴う、圧力変動は、倍モードの振動数を持ったハーモニック微動の様な三角波を励起する。これは、ある種の火山性微動の特徴とよく似ており、天然においても、同様のメカニズムが働いていることを示唆する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Numerical experiment of cyclic layering in a solidified binary eutectic melt2012

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Toramaru, Mitsuo Matsumoto
    • 雑誌名

      J.Geophys.Res.

      巻: 117

    • DOI

      10.1029/2011JB008204

    • 査読あり
  • [学会発表] STATISTICAL CHAEACTERISTICS OF EXPERIMENTAL GEYSERS : FACTOES CONTROLLING MASS AND STYLE OF ERUPTION2011

    • 著者名/発表者名
      A.Toramaru; K.Maeda
    • 学会等名
      AGU 2011 Fall Meeting
    • 発表場所
      SanFransico, USA
    • 年月日
      2011-12-09
  • [学会発表] 実験間欠泉における噴出様式と噴出量の数理モデル2011

    • 著者名/発表者名
      寅丸敦志, 前田一樹
    • 学会等名
      日本火山学会2011年秋季大会
    • 発表場所
      旭川市大雪クリスタルホール
    • 年月日
      2011-10-04
  • [学会発表] Rayleigh-Plesset方程式と流体系振動方程式のカップリング2011

    • 著者名/発表者名
      寅丸敦志, 市原美恵
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2012年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2011-05-24

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公開日: 2013-06-26  

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