研究概要 |
本研究は,道路工学の分野で道路の路面起伏特性の研究で使用されてきた装置を南極氷床上を踏査する雪上車や牽引橇に搭載し,南極氷床の沿岸域から1000kmに位置するドームふじ基地までの氷床表面の平坦性や氷床の高度分布の詳細な時空間変動の特徴を測定し,その結果から南極氷床の広域での氷床表面の雪面起伏の状況を明らかにすることを目的とする。平成21年度には,新潟県長岡市の海岸にて,実際に南極氷床上を踏査する雪上車にジャイロセンサーと加速度計,GPSを設置し,雪上車の振動特性や走行時の傾きなどを計測し,その特性を明らかにした。また,冬季の知床半島のウトロ地区から知床峠までの未除雪区域でも小型雪上車を走行させ,積雪上の雪上車の振動特性を明らかにした。これらの実験を通して,南極氷床上を踏査する雪上車に搭載するセンサーおよび記録計の動作状況を確認し,次年度以降の南極での観測に備えた。
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