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2009 年度 実績報告書

マンガンクラスト中の微量元素同位体比から解き明かす海洋、大気循環の変遷

研究課題

研究課題/領域番号 21540503
研究機関東京大学

研究代表者

天川 裕史  東京大学, 海洋研究所, 准教授 (60260519)

研究分担者 田副 博文  日本大学, 文理学部, 助手 (60447381)
キーワード地球化学 / 海水 / ネオジム同位体比 / TIMS / インド洋 / 南極海
研究概要

本研究の目的は太平洋およびインド洋のマンガンクラスト中のネオジム(Nd)と鉛(Pb)の時系列データからグローバルスケールでの古海洋、古大気循環像を新たに構築することである。そこで、初年度は海水試料中のNd同位体比の高感度分析手法の確立およびサンプリングに重点的に取り組んだ。
Nd同位体比の高感度分析を実現するためには、表面電離型質量分析計(TIMS)による測定の際に効率良くNdの酸化物種(NdO^+)を発生させる必要がある。レニウムフィラメントにNdを単に塗布し測定を行うと、通常Ndの金属種(Nd^+)のみが検出される。そのため、NdO^+を発生させるにはNdと一緒にその発生を促す物質(アクチベーター)を塗布する必要がある。Ndの標準試料(約15ナノグラム)を用い様々なアクチベーターでの検討を行った結果、タンタル(Ta)が最も効果的であることがわかった。さらには、フィラメント上でNdをTaでサンドウィッチ状に挟み込むように塗布することでより効率的にNdO^+が発生することが明らかとなった。
一方、Nd同位体比測定用の海水試料のサンプリングは、2009年12月から2010年1月にかけて西インド洋および南極海において実施された学術研究船白鳳丸のKH-09-5次航海で行った。試料は1000m以浅では20リットル以上、それ以深では10リットル採取した。船上で試料に鉄と酸を加え、しばらく放置した後アンモニアを添加し鉄の水酸化物を形成させNdを共沈させた。その後、上澄みを抜き取り全体量を減らし陸上に持ち帰った。また、同位体比測定用の試料他に、Nd濃度分析用の海水試料(各深度1リットル)も採取した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nd isotopic composition in the central North Pacific2009

    • 著者名/発表者名
      H.Amakawa, K.Sasaki, M.Ebihara
    • 雑誌名

      Geochimica et Cosmochimica Acta 73

      ページ: 4705-4716

    • 査読あり
  • [学会発表] 西部南太平洋におけるネオジム同位体比の分布2009

    • 著者名/発表者名
      天川裕史
    • 学会等名
      2009年度日本地球化学会
    • 発表場所
      広島大学東広島キャンパス
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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