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2011 年度 実績報告書

マンガンクラスト中の微量元素同位体比から解き明かす海洋、大気循環の変遷

研究課題

研究課題/領域番号 21540503
研究機関東京大学

研究代表者

天川 裕史  東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (60260519)

研究分担者 田副 博文  弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 助教 (60447381)
キーワード地球化学 / マンガンクラスト / ネオジム同位体比 / TIMS / 太平洋 / インド洋
研究概要

今年度は、主に学術研究船白鳳丸のKH-9-5次航海で採取したインド洋の海水試料のNd同位体比の分析に専念した。分担者である田副は採取した表面海水の分析に関しては概ね完了した。また、西インド洋の5測点の鉛直分布に関しても半分以上の試料の測定を終えている。表面海水については、ベンガル湾より東部の海域についてはAmakawa et al(2000)による先行研究が存在するが、今回もほぼ同様の結果が得られた。今回初めて測定をおこなった西部インド洋の表面海水は緯度による明確なNd同位体比の違いが認められ、表層の流れ(海流)のパターンと良い一致を示した。従って、西部インド洋における表層流の時間(時代)変化を追跡する上で、Nd同位体比が極めて有効であることが示された。鉛直プロファイルに関しては、先行研究と同一測点のデータは存在しないため、厳密な比較、検証はできないが、水塊構造などを勘案するとほぼ矛盾しない結果が得られた。
一方、代表者である天川は田副の測定結果との比較を行うために、田副同様に海水試料(西インド洋の3測点)の分離精製を精力的に行った。分析には多重検出器型ICP質量分析計(MC-ICPMS)を用いるが、そのためのNdの分離精製方法の検討も併せて行った。また、学術研究船白鳳丸のKH-11-7次航海において、日本近海のシャッキー海台で海水試料と堆積物試料(有孔虫殻など)のNd同位体比が同一の値を示すか比較、検証することを目的とし、同一測点において両試料の採取を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Coupled isotopic systematics of surface cerium and neodymium in the Pacific Ocean2011

    • 著者名/発表者名
      H.Tazoe, H.Obata, T.Gamo
    • 雑誌名

      Geochemistry Geophysics Geosystems

      巻: 12 ページ: 1-14

    • DOI

      doi:10.1029/2010GC003342

    • 査読あり
  • [学会発表] 北西太平洋で採取されたマンガンクラストのNd同位体比の時代変化-鉛同位体比の変化との比較-2011

    • 著者名/発表者名
      天川裕史
    • 学会等名
      2011年度日本地球化学会年会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌)
    • 年月日
      2011-09-15
  • [学会発表] ネオジム同位体比から見るインド洋および南大洋表層への陸源物質の供給2011

    • 著者名/発表者名
      田副博文、木村太郎、井上慶祐、山形武靖、永井尚生
    • 学会等名
      2011年度日本地球化学会年会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌)
    • 年月日
      2011-09-15

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公開日: 2013-06-26  

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