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2009 年度 実績報告書

電子温度・密度および分子振動・回転温度計測のための水素分子衝突輻射モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21540508
研究機関信州大学

研究代表者

澤田 圭司  信州大学, 工学部, 准教授 (40262688)

キーワード水素分子 / 衝突輻射モデル / プラズマ診断 / 電子温度 / 電子密度 / 振動温度 / 回転温度 / 可視分光
研究概要

今年度は重水素衝突輻射モデルの簡易版としてコロナモデルを構築し、信州大学高周波重水素プラズマに適用した。LHD等の大型核融合実験装置の周辺プラズマと同様に信州大学高周波重水素プラズマでも可視光全域にわたって分子発光線が観測されており、このうち、600nm付近のFulcher帯d^2Π_u→a^3Σ_g^+、700~800nm付近のJ^1Δ_g→C^1Π_u、I^1Π_g→C^1Π_uについてコロナモデルを構築した。コロナモデルは励起分子が基底状態からの電子衝突によって作られ、生成された励起状態分子がより低い準位への自然放出遷移で失われるとするモデルである。Fulcher帯を除き、回転状態まで区別した電子衝突励起速度係数データが乏しいため、Fulcher帯以外は電子・振動状態のみを区別したモデルとして、自然放出は一番低い回転準位からと仮定した。プローブ計測により得られた電子温度・電子密度をコロナモデルに与えて励起状態密度を計算し、発光線強度計測から求めた励起状態密度(回転状態密度については和をとった)と比較したところ、d^2Π_u→a^3Σ_g^+の遷移では実験とほぼ一致したが、J^1Δ_g→C^1Π_uおよびI^1Π_g→C^1Π_uでは実験値と計算結果に明らかな不一致が見られた。J^1Δ_g→C^1Π_uおよびI^1Π_g→C^1Π_uでは上の自然放出についての仮定が成り立たない可能性がある。今後、これらの不一致についてさらに検討し、衝突輻射モデルの開発を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Collisional-radiative model for spectroscopic diagnostic of optically thick helium plasma2010

    • 著者名/発表者名
      K.Sawada, Y.Yamada, T.Miyachika, N.Ezumi, A.Iwamae, M.Goto
    • 雑誌名

      Plasma and Fusion Research 5

      ページ: 001-007

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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