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磁化プラズマ中の非線形磁気音波の構造形成、伝播、粒子加速を電磁粒子シミュレーションを用いて研究している。今年度は、外部磁場に対して斜め方向の伝播する衝撃波による電子の捕捉と加速における空間多次元の効果、斜め磁気音波の構造形成におけるイオン組成の効果について、次の成果を得た。
1. 斜め衝撃波は一部の電子を捕捉し、超相対論的エネルギーに加速することができる。また空間1次元の場合、捕捉は非常に安定である。本研究では空間を2次元に拡張しでシミュレーションを行い、多次元効果によって捕捉粒子の解放が起こりうることを示した。空間2次元では、捕捉電子と非捕捉電子の相対運動による不安定性とその非線形発展の結果、波面に沿った方向に変化する磁場擾乱が生成され、この磁場擾乱によって粒子の解放が引き起こされることが分からた。また解放粒子の一部は、衝撃波によって追加速を受け、さらに高いエネルギーになり得ることを見出した。
2. 核融合や宇宙のプラズマはともに多種類のイオンを含むが、イオンの密度比や質量比は大きく異なる。そして、それらのイオン組成の違いが磁場に対して直角方向に伝播する磁気音波に大きな影響を及ぼすことが近年指摘された。この研究を斜め磁気音波の場合に拡張し、非線形波の伝播特性におけるイオン組成と伝播角度に対する依存性を理論と粒子シミュレーションを用いて明らかにした。
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