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2010 年度 実績報告書

強結合微粒子プラズマの臨界揺動と反応場への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21540512
研究機関岡山大学

研究代表者

東辻 浩夫  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40011671)

キーワード荷電粒子系の臨界現象 / 構造因子 / 2次元・3次元間の変換公式 / 溶液の理論
研究概要

1微粒子プラズマの臨界現象の理論と観測について次の結果を得た。
(1)研究代表者の提案により,国際宇宙ステーション(ISS)におけるMax-Planck Institute for Extraterrestrial Physics(ドイツ)とJoint Institute for High Temperatures(ロシア)の実験に臨界現象の観測を目指したものが含まれている。密度揺動解析コードを開発し,結果の一部を分析した。密度揺動の増大が得られたが,非一様性などの検討が必要であることが分かった。
(2)密度揺動の観測で直接求まるのは,薄いシート状のレーザー光の散乱により得られる2次元データである。一方,求めたいのは3次元の密度揺動であり,2次元データを3次元に翻訳する必要がある。シート面に垂直方向のスキャンをすれば3次元データが得られるが,スキャンのできないこともある。構造因子について,2次元と3次元との間の変換公式を導いた。
2反応性低電離プラズマにおける密度揺動効果の解析に必要な有限プラズマの構造を記述する方程式を検討し,円柱状の形状を仮定して分子動力学およびモンテカルロ法によるシミュレーションを行った。
結果として,1成分および2成分のときの微粒子分布の具体的な結果を得た。
3溶液の理論で古くから知られている溶解度の限界に伴う臨界現象が,微粒子を溶質,プラズマを溶媒とする微粒子プラズマに存在する可能性がある。精密な熱力学関数に基づいて具体的な条件を求めるとともに,微粒子プラズマの臨界現象として研究代表者が初めて示した条件との関係を明らかにした:微粒子濃度を増加すると,まず,溶液理論の臨界現象が起きて相分離し,さらに濃度を増加すると,分離した高密度相において,これまで予想されていた現象が起きる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Possible observation of critical phenomena in fine particle (dusty, complex) plasmas : Two mechanisms and experimental conditions2011

    • 著者名/発表者名
      H.Totsuji
    • 雑誌名

      Microgravity Science and Technology

      巻: 23 ページ: 159-167

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Restoration of Three-Dimensional Correlation Function and Structure Factor from Two-Dimensional Observations of Sliced Volume2010

    • 著者名/発表者名
      H.Totsuji
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 79 ページ: 064002-1-064002-5

    • 査読あり
  • [学会発表] Solubility of fine particles in plasmas2010

    • 著者名/発表者名
      H. Totsuji
    • 学会等名
      37th European Physical Society Conference on Plasma Physics
    • 発表場所
      Dublin, Ireland
    • 年月日
      2010-06-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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