研究概要 |
H_2OとHOCOラジカルの1対1水和クラスターのマイクロ波分光研究を行い、HOCOラジカルが水和クラスターを形成する事によってラジカル内の不対電子密度が変化している事実を実験的に確かめた。約9kcal/molという大きな結合エネルギーは、HOCOラジカルの不対電子の存在と密接に関連しており、引力相互作用の大きさの分子配向依存性は、HOCOのSOMOの形状を反映している事を明らかにした。 NOとOHの2原子ラジカルを対象に、それらとNe, Ar, Krなどの希ガス原子との分子間相互作用ポテンシャルについて系統的に研究した。その結果NOやOHのように縮重したHOMOを持つラジカルでは、差ポテンシャルに対応する分子間相互作用ポテンシャル曲面の形状が、SOMOの形状と非常に良く一致している事を見出した。
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