• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

プロトニクスの展開:プロトン透過膜と光触媒反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21550007
研究機関東京大学

研究代表者

牛山 浩  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (40302814)

キーワード理論化学 / 燃料電池 / 光触媒 / プロトン移動 / 電子ダイナミクス
研究概要

具体的なターゲットとして、燃料電池に関しては固体酸化物型電解質と水の界面で起こるプロトン移動の反応機構の解明を目指して研究を進めた。本年度は、固体酸化物型電解質と水分子のみからなる系を取り上げ、プロトン伝導度と湿度の関係に注目して研究を行う。吸着水分子数の変化とイオン伝導度を決定する活性化エネルギーの変化を調べ、エネルギー論の観点から表面でのプロトン移動の反応機構を議論することを目標に研究を進めた。具体的には、X線構造解析の結果を基にスラブモデルを用いた固体酸化物の表面モデルを作成し、表面構造を最適化し作製した。作成した表面モデルに水分子を配置し、プロトン又はオキソニウムイオンが並進移動する場合と、水酸基・水間を順番にプロトンが飛び移りながら移動する場合とで、どちらの活性化エネルギーが小さいか、また、それを下げるにはどうしたら良いかを検討した。その結果、表面のリン酸基や水分子間の距離や電荷の分布がプロトンの移動エネルギーに影響を及ぼしていることが明らかになった。
光触媒に関しては、今年度は主に表面モデル、及び、表面吸着分子の電子状態を記述する理論の開発に関して研究を進めた。本研究では、具体的なモデル触媒として金属酸化物である酸化チタンを取り上げ、少なくともイオン結晶である金属酸化物の表面電子状態をきちんと記述できる表面モデル、及び、理論の開発を目指し研究を行った。はじめに表面であることをきちんと反映するためにスラブモデルを用いた計算を実行し、結晶構造、表面構造、電荷分布を決定した。こうして決定された表面状態を再現するように、表面のクラスターモデル(マデリングポテンシャルモデル)を作成した。実験結果も参考にしつつ、表面らしさを出来る限り反映したクラスターモデルを完成させた。表面モデルの作成に思いのほか時間がかかったため、繰越申請を行ったが、3か月程度の遅れで無事モデルを作成することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Proton transfer dynamics2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Ushiyama
    • 学会等名
      New Frontier in Quantum Chemical Dynamics
    • 発表場所
      Okazaki Conference Center
    • 年月日
      20100221-20100223

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi