単一分子分光法により、高分子薄膜中の孤立単一電荷移動(Charge-transfer=CT)錯体の蛍光強度・寿命の経時変化を同時測定した。電子供与性分子の化学構造と高分子の種類を変え、それらのCT蛍光挙動に与える影響について検討した。その経時変化には3種のパターンが観測されたが、電子供与性分子や高分子によりそのパターンの出現する割合が変化した。その結果について議論した。また、励起状態でのみ錯体を形成するエキシプレックス系、更にCTナノ結晶についても単一分子蛍光分光法を適用し、幾つかの知見を得た。
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