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2009 年度 実績報告書

ロタキサンを利用した動的空間創出:気体の選択的輸送と分子格子の創製

研究課題

研究課題/領域番号 21550039
研究機関福井大学

研究代表者

徳永 雄次  福井大学, 工学研究科, 准教授 (80250801)

研究分担者 前田 寧  福井大学, 工学研究科, 教授 (60242484)
キーワード自己組織化 / 超分子化学 / 分子認識 / ナノ材料
研究概要

1.気体選択的透過膜の創製:種々の分子量(8000から100000)のポリエチレングリコール(PEG)を高分子主鎖(軸部)に用い、また環部にα-シクロデキストリン(CD)を有するポリロタキサンの合成を検討した。その結果、35000の分子量以下のPEGを、また活性化剤にDMTMMを用いた場合に、アミド化による末端封鎖が進行し、ワンポットで比較的高収率で、高比率に環部が導入されたポリロタキサンが得られた。続いて得られたポリロタキサンの膜形成を行ったところ、低分子量のPEGを用いた場合には膜強度が十分ではなかった。そこで、膜強度を高める目的で、高分子量のPEGとロタキサンのブレンド膜の合成も試みたが、現在まで十分な強度を持つフィルムの形成には成功していない。一方、35000と50000の分子量のPEGから合成したポリロタキサンの中には、気体透過速度が測定可能な高分子膜の形成が認められた。PEGの分子量が35000でCD導入率が70%からなるポリロタキサンフィルムの気体透過結果は、酸素透過係数と窒素透過係数の比が13.7となり、これまで報告されている透過膜の中で、非常に高い酸素選択性を示すことが判明した。
2.可動するロタキサンの合成:'分子コネクタ'による空間変動可能なロタキサンシステム合成の予備検討として、異なる2種の置換基を持つ[2]ロタキサンを合成し、液性変化に対するスイッチングの検討を行なった。その結果、強酸性から強塩基性に液性を変えることで、3状態のスイッチングが進行することが確認された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] [2] Rotaxane Containing N,N-Dialkylammonium Ion and N-Alkylaniline Centers. Translational Isomerism, and Specific N-Acylations2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Tokunaga, M.Kawabata, Y.Yamauchi, N.Harada
    • 雑誌名

      Heterocycles

      巻: 81 ページ: 67-72

    • 査読あり
  • [学会発表] 3E5-53 2種のアミン部を軸部に有するロタキサンの合成と環部の移動制御2010

    • 著者名/発表者名
      川端誠規、徳永雄次、原田直樹
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会(2010)
    • 発表場所
      近畿大学本部キャンパス(大阪)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] ジアルキルアミン部とアルキルアニリン部を持つロタキサンのアミン部の反応性2009

    • 著者名/発表者名
      川端誠規・徳永雄次・山内裕司・原田直樹
    • 学会等名
      第53回香油・テルペンおよび精油化学に関する討論会
    • 発表場所
      奈良先端科学技術大学院大学
    • 年月日
      2009-11-08
  • [学会発表] 2種のアミン部を軸に有するロタキサンの環部の移動2009

    • 著者名/発表者名
      川端誠規、山内裕司、原田直樹、徳永雄次
    • 学会等名
      平成21年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      富山観光ホテル(富山県)
    • 年月日
      2009-10-09
  • [備考]

    • URL

      http://www.matse.fukui-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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