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2011 年度 実績報告書

蒸留可能なメソイオン型イオン液体の創製と高極性反応媒体としての特性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21550042
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

荒木 修喜  名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30115670)

キーワードイオン液体 / 高極性液体 / インジウム反応剤 / メソイオン / 反応媒体
研究概要

1.新規メソイオン液体の合成法の開発
メソイオン液体として1,3-ジアルキルテトラゾリウムオレートならびにその関連化合物の効率的な合成方法について研究を行った。濃硫酸中でテトラゾールチオンをアルコールと反応させると効率的にN-アルキル化が進行することを見出し、テトラゾリウム型メソイオン液体の新規合成法を確立した。本方法で導入できるアルキル基の範囲を調べるとともに、反応機構について研究した。
2.イオン液体中における有機インジウム反応剤の調製と反応
メソイオン液体や通常のイオン液体中でのインジウム反応剤の反応挙動について前年度に引き続き研究した。
(1)イオン液体中でアリルインジウム反応剤がカルボニル化合物を高収率でアリル化するものの、クロチル化などのγ位に置換基を有するアリル化は複雑な反応混合物を与え、目的物は殆んど得られなかった。興味深いことに、本反応媒体中に塩化勃イオンなどの配位子を共存させると高収率でホモアリルアルコールが生成した。一方、メソイオン液体ではそのような配位子の共存は不要であり、メソイオン自体が強い配位性を有することが初めて明らかになった。
(2)炭素-炭素三重結合へのアリルインジウムの付加(アリルインデーション)は通常の有機溶媒中では速やかに進行するが、メソイオン液体中では全く生成物は得られなかった。本反応はBarbier型反応でも未反応であり、本溶媒中ではインジウム反応剤の生成が困難であることを示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] メソイオン液体の設計と特性2011

    • 著者名/発表者名
      荒木修喜、平下恒久
    • 雑誌名

      ファインケミカル

      巻: 40 ページ: 6-11

  • [雑誌論文] Ionic liquid-accelerated allylation of carbonyl compounds with a catalytic amount of indium generated from in situ reduction of InCl_3 with aluminium2011

    • 著者名/発表者名
      T.Hirashita, 他4名
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 40 ページ: 506-507

    • DOI

      10.1246/cl.2011.506

    • 査読あり
  • [学会発表] アルコールをアルキル化剤とするテトラゾリウム-5-チオレートの選択的合成2012

    • 著者名/発表者名
      村上卓, 他3名
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応義塾大学
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] 1,3-ジアルキルテトラゾリウムメソイオンの簡易合成法2011

    • 著者名/発表者名
      庄司卓生, 他3名
    • 学会等名
      第41回複素環化学討論会
    • 発表場所
      熊本市民会館
    • 年月日
      2011-10-20
  • [備考]

    • URL

      http://www.ach.nitech.ac.jp/~organic/araki/arakiken.html

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公開日: 2013-06-26  

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