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2010 年度 実績報告書

レニウムカリックスアレーン錯体におけるキャビティ動的制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21550069
研究機関中央大学

研究代表者

石井 洋一  中央大学, 理工学部, 教授 (40193263)

研究分担者 武藤 雄一郎  中央大学, 理工学部, 助教 (50453676)
キーワードカリックスアレーン / レニウム錯体 / ニトロシル錯体 / 立体制御 / 動的制御 / 分子構造
研究概要

カリックスアレーンは芳香環に囲まれたキャビティを持つユニークな分子であるが、カリックスアレーンを配位子とする遷移金属錯体において、その配位構造とキャビティ形状の動的制御に成功した例はほとんどない。本年度の研究では、cis-ジオキソレニウム錯体cis-(Ph_4P)[ReO_2{R-calix[4]-(O)_4}](1, R=^tBu, H)とヒドロキシルアミンの反応を検討し、ヒドラジン類との反応とは異なった興味深い立体制御を見出した。すなわち、この反応ではヒドロキシルアミンの縮合とそれに続くプロトンの移動により、直線型ニトロシル配位子を持つcis-ヒドロキソ錯体(PPh_4)cis-[Re(OH)(NO){R-calix[4}(O)_4)}](2)が生成することが明らかとなった。2009年度に見出したフェニルヒドラジン類の反応においては、cis-(オキソ)(ヒドラジド)錯体を経由してより安定なtrans-(ヒドロキソ)(ジアゼニド)錯体へと異性化することが判明しており、それとは大きく異なっている。(ヒドロキソ)(ニトロシル)錯体2の同定は、この錯体が直線形ニトロシル配位子に帰属される赤外吸収を1706cm^<-1>に示すこと、およびR=^tBuの錯体のX線構造解析によって行った。また、^1H NMRでの飽和移動測定では、本錯体は立体的に安定な構造となっていることが確認された。さらに、この錯体の酸化還元について検討したところ、R=tBuの場合にCVにおいて2つの可逆な酸化波(-0.62,1.09V)、1つの可逆な還元波(-1.27V)を持つことが判明した。単核錯体でも多段階の酸化還元を示すことは、電子の授受を柔軟に行うニトロシル錯体の特徴が現れたものといえる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Reversibility of Disubstituted Vinilidene-Internal Alkyne Isomerization at Cationic Ruthenium and Iron Complexes2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Mutoh
    • 雑誌名

      Organometallics

      巻: 30 ページ: 204-207

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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