• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

温度変調ボルタンメトリーによる液液界面イオン移動のエントロピーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 21550077
研究機関信州大学

研究代表者

樋上 照男  信州大学, 理学部, 教授 (50143821)

研究分担者 巽 広輔  信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (60336609)
キーワード液液界面 / イオン移動 / 温度変調ボルタンメトリー / 標準イオン移動エントロピー / ジクロロエタン|水界面 / イオン
研究概要

2007年,申請者らは液液界面のイオン移動に対する温度変調ボルタンメトリーがイオン移動のエントロピーを容易に求めることができる方法であることを指摘した。今回は,ここで用いた方法を基礎として,購入しロックイン増幅器やポテンショスタットを用いて,より迅速にかつ正確にイオン移動のエントロピーを測定することを検討し,これに成功した。支持電解質に可視の吸収をもつクリスタルバイオレット塩を用いることにより,熱源としてHe-Neレーザーを用いることが可能となり,今まで悩まされていた紫外レーザー光による微小界面形成のためのポリエステルフィルムの劣化を克服することができた。一方,微小界面をある配置に従って配列した微小界面配列を界面として採用することにより,S/N比の向上だけでなく,熱源であるレーザー光の照射が再現性よく行えるようになり,エントロピー測定がより正しくできるになった。現在,これらの成果を,Anal.Chem.誌に投稿中である。これらの研究から,温度変調ボルタンメトリーによる標準イオン移動エントロピーの測定法は完成されたと言える。この方法を用いて十数種のイオンの界面移動エントロピーを決定し,さらに多くのイオンの界面移動エントロピーの測定に取り組んでいる。直流ボルタンメトリーから得た標準イオン移動自由エネルギーと温度変調ボルタンメトリーから得た標準イオン移動エントロピーから標準イオン移動エンタルピーも求めることができるため,温度変調ボルタンメトリーの完成により,イオン移動に関するすべての熱力学関数を測定できるようになったことは,分析化学や物理化学において大きな成果と考えられる。決定した熱力学的関数を基にイオンの溶媒和,特に,水和や,水の構造に関する考察を行なっていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] クリスタルバイオレットを光吸収剤として用いるレーザー温度変調ボルタンメトリーと標準イオン移動エントロピーの決定2009

    • 著者名/発表者名
      寺内唯,巽広輔,樋上照男
    • 学会等名
      第55回ポーラログラフィーおよび電気分析化学討論会
    • 発表場所
      徳島大学工学部
    • 年月日
      20091121-22

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi