• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

変調電位濃縮法による微量溶存化学種のXAFS状態分析

研究課題

研究課題/領域番号 21550082
研究機関広島大学

研究代表者

早川 慎二郎  広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (80222222)

キーワード電気化学 / 薄膜電極 / 銅めっき / 蛍光X線分析 / 腐食 / 臭化物イオン
研究概要

有機薄膜上に真空蒸着した金や白金の薄膜を作用電極に用いる電気化学セルを開発し、封入X線管とモノクロメーターを組み合わせて単色化したX線を背面照射する配置で電極表面の蛍光X線測定を実現した。また市販のポテンシオ・ガルバノスタットの外部制御端子を用いて、作用電極の電位をPCから外部制御し、作用電極の電位を変えながら蛍光X線測定を行うことができるシステムを構築した。このシステムを用いて、作用電極上に銅めっきおよび銅めっき膜のストリップを行う電位を印加しながら電流の時間変化を計測し、同時に蛍光X線スペクトル測定を行った。
平成23年度は塩化物イオンおよび臭化物イオンの共存下での銅めっき膜のストリップ挙動の違いを調べた。ストリップ時の電気量から算出した銅膜厚が蛍光X線測定により求めた膜厚と対応していることは平成22年度に確認しているが、めっき後に適当な電位を作用電極に印加しながらハロゲンイオンと反応させることで銅膜厚は一定に保ったまま反応時間を制御できることを確認した。ハロゲンイオン存在下で銅めっき膜の反応を行い、ストリップ時に作用電極に流れる電流の時間依存性を調べた。銅膜厚に対応する電気量は保存しているが、ハロゲンイオンの共存下ではストリップに要する時間が長くなる傾向が観測された。これは銅膜上へのハロゲンイオンの吸着に対応していると考えられる。臭化物イオンの共存下で蛍光X線測定を行ったところ、実際に臭素の蛍光X線強度の増大が確認され、電極上または電極近傍への臭化物イオンの濃縮を確認することができた。さらに、作用電極の電位を保持電位付近で変調することで、めっき膜の溶解、析出(めっき)を繰り返し行い、作用電極での電流の挙動がハロゲンイオンの有無により大きく変化することを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 単素子SDDを用いる蛍光XAFS測定系とカルシウム水溶液についてのK殼XAFS測定2012

    • 著者名/発表者名
      早川、島本、野崎、生天目、廣川
    • 雑誌名

      X線分析の進歩

      巻: 43 ページ: 465-470

    • 査読あり
  • [雑誌論文] L殼選択励起法による米中カドミウムの蛍光X線微量分析2012

    • 著者名/発表者名
      杉原、早川、生天目、廣川
    • 雑誌名

      分析化学

      巻: 60 ページ: 613-618

    • 査読あり
  • [学会発表] XAFS CHARACTERIZATION OF Ni, Co AND Nb IN CATHODE MATERIALS FOR Li SECONDARY BATTERIES2011

    • 著者名/発表者名
      早川慎二郎
    • 学会等名
      ICAS 2011
    • 発表場所
      京都国際会議場(招待講演)
    • 年月日
      2011-05-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi