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2010 年度 実績報告書

レセプター分子との複合体における糖鎖の高精度選択的検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21550092
研究機関明星大学

研究代表者

田代 充  明星大学, 理工学部, 准教授 (40315750)

研究分担者 吉村 悦郎  東京大学, 農学生命科学, 教授 (10130303)
キーワード生物学的分析 / 高精度選択的分析 / タンパク質 / リガンド / 分子間相互作用
研究概要

医薬品の開発過程において有効なスクリーニング系の確立は不可欠であり、特にin vitroでのスクリーニング系として簡便、廉価な方法が望まれる。ここ数年、核磁気共鳴(NMR)法の薬剤スクリーニングへの応用が、製薬会社などで試みられており、分光学的なスクリーニング法として注目されている。現在までにSTD,NOEポンピング法など数種類の測定法が提案されているが,サンプル依存性が高く,汎用性に欠ける短所がある。本研究課題では、軽水溶液において測定可能な信頼度の高いNMR測定法の開発を目指した。STD法およびWater-LOGSY法は、高親和性のリガンドに対しても適用可能との報告がこれまでにあり、これら2つの測定法をベースに高感度化・高精度化を目標とした。
リガンドレーセプター複合体のモデルシステムとして、リゾチーム-グルコースおよびヒト血清アルブミン-トリプトファンを使用した。STD法では、タンパク質シグナルを選択照射し、その磁化を結合しているリガンドに移して検出する。軽水溶液の場合、ほとんどの1Hが水分子由来であるので、これをできる限り選択的に消去する必要がある。この手法として、WATERGATEおよびZ-filterを使用し検討したところ、Z-filterを2回繰り返して使用したパルスシーケンスが最も水シグナルの消去が効果的であった。
開発途中で生じた問題点として、タンパク質の消え残りのシグナルが挙げられる。特に、リゾチーム-グルコース複合体において顕著であった。これはリゾチームの分子量がヒト血清アルブミンの約25%程度と小さいためと考えられる。そこで、T2-filterをFID信号の取り込み直前に導入し、タンパク質シグナルの軽減を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] BIRD-J-resolved HMBC and BIRD-high resolution-HMBC pulse sequences for measuring heteronuclear long range coupling constants and proton-proton spin coupling constants in the complicated spin systems2011

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Furihata, M.Tashiro, H.Seto
    • 雑誌名

      Magn.Reson.Chem.

      巻: 49 ページ: 53-58

    • DOI

      DOI:10.1002/mrc.2702

    • 査読あり
  • [雑誌論文] NMRの高磁場化および高感度化の進歩2011

    • 著者名/発表者名
      田代充
    • 雑誌名

      ぶんせき

      巻: 2 ページ: 102-103

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An effective pulse Sequence for detecting a ligand binding with a protein receptor using a WET Sequence and the repeated Z-filters2010

    • 著者名/発表者名
      K.Furihata, S.Shimotakahara, Y.Shibusawa, M.Tashiro
    • 雑誌名

      Anal.Sci.

      巻: 26 ページ: 1107-1110

    • 査読あり
  • [学会発表] Characterization of the complex formation of 1, 6-anhydro sugars with potassium using 1^H and ^<39>K NMR spectroscopy2010

    • 著者名/発表者名
      田代充、町並智也、藤本崇、加藤隆之
    • 学会等名
      The 2010 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies(PACIFICHEM 2010)
    • 発表場所
      Honolulu, USA
    • 年月日
      20101216-20101220
  • [学会発表] Characterization of gold nanoparticles conjugated with 2-mercaptoethanol using NMR spectroscopy2010

    • 著者名/発表者名
      田代充、吉村悦郎
    • 学会等名
      Challenges in Inorganic and Materials Chemistry(ISACS3)
    • 発表場所
      香港、中国
    • 年月日
      20100720-20100723

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公開日: 2012-07-19  

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