As化合物、例えばAs(III)、As(V)および有機ヒ素合成物やSe化合物[Se(IV)とSe(VI)]のような化学形態が異なる化学種を誘導結合プラズマ分析法で分析した場合、As(V)がAs(III)よりも感度が高く観測されることを発見した。これは同様な2つの酸化物をもつSe(IV)とSe(VI)では認められない現象であった。そこで、As(V)とAs(III)の感度差の機構について検討を行った結果、プラズマ内で生成されるAsの水素付加体の生成率の違いによって起こることを世界で始めて明らかにした。我々はこの現象をIncoherent MolecularFormation(IMF)効果と定義した。そして、IMF効果を抑制する方法について検討を行い、影響を抑制する技術を開発した。
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