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2011 年度 実績報告書

パラジウム触媒を用いたカスケード型連続環化反応を基軸とする立体選択的天然物合成

研究課題

研究課題/領域番号 21550101
研究機関富山大学

研究代表者

宮澤 眞宏  富山大学, 大学院・理工学研究部(理学), 准教授 (70209899)

キーワードパラジムウ触媒 / ヘミアセタール / ヘテロ環化反応 / 立体選択的 / スピロケタール / スピロファンジン / ビストラミド / パプラカンジン
研究概要

我々は、これまでにPb(II)触媒を用いるカスケード型連続環化反応によるスピロケタール合成法の開発を行って来た。今回、この合成法を発展させジヒドロキシケトンを用いた遠隔立体化学制御を含む多不斉中心の一段階制御法を開発した。また近年、スピロケタール構造を有する化合物が数多く単離構造決定され、その中には有用な生理活性を有するものも数多く存在し、その特異な構造から絶好の合成ターゲットとなっている。今回、スピロケタール構造を有する、スピロファンジンA、ビストラミドAの合成研究を行った。更に、この環化反応を応用し非天然型糖類の合成を検討した。また、これらの反応の基礎となるPb(II)触媒を用いた環化反応における立体選択性について詳細に検討を行った。
1,スピロファンジンAの合成
スピロファンジンAの8位メチル基以外の全セグメントの合成に成功した。懸案の右側鎖部導入の足掛かりとなる中央セグメント部分のジブロモオレフィン化をHMTPを用いたCorey-Fuch反応により達成した。
2,ビストラミドAの合成
左側鎖部の導入を有機銅試薬を用いたS_N2'型の反応を用いて導入可能であることを見出した。
3,非天然型糖の合成
アルデヒドから生成するヘミアセタール中間体を経由してパラジウム触媒を用いたアセタール環化反応を行い、非天然型糖であるdeoxy-L-riboseの合成を行った。Z-体を用いた場合は、5員環よりも7員環が主生成物なった。
4,連続的環化反応によるスピロケタール骨格の不斉合成
これまでパラジウム触媒を用いたスピトケタール骨格の立体選択的合成法の開発を行ってきたが、不斉環化反応には成功していなかった。そこでイリジウム触媒を用いた環化反応を検討したところ、極めて高いエナンチオ選択性で環化反応が進行することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (8件)

  • [学会発表] 立体選択的スピロケタール骨格合成法の開発2012

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応大学(横浜市)
    • 年月日
      2012-03-28
  • [学会発表] カスケード型連続環化反応を用いた高効率的スピロケタール骨格合成法の開発2012

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応大学(横浜市)
    • 年月日
      2012-03-27
  • [学会発表] Pd(II)触媒による新規インドール骨格の合成研究2012

    • 著者名/発表者名
      横山初
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応大学(横浜市)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] Pd(II)触媒を用いたBistramide Aの全合成研究2011

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      平成23年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      港のホテル(坂井市)
    • 年月日
      2011-10-08
  • [学会発表] Pd(II)触媒を用いた2-deoxy-L-riboseの合成研究2011

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      平成23年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      港のホテル(坂井市)
    • 年月日
      2011-10-07
  • [学会発表] Pd触媒を用いた2-bromo-1,3-butadieneのメチル化反応における反応機構の解明2011

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      平成23年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      港のホテル(坂井市)
    • 年月日
      2011-10-07
  • [学会発表] インドールアルカロイドの合成研究2011

    • 著者名/発表者名
      横山初
    • 学会等名
      平成23年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      港のホテル(坂井市)
    • 年月日
      2011-10-07
  • [学会発表] 立体選択的スピロケタール構築法の開発とSpirofungin A, Bの合成研究2011

    • 著者名/発表者名
      宮澤眞宏
    • 学会等名
      第53回天然有機化合物討論会
    • 発表場所
      大阪国際交流センター(大阪)
    • 年月日
      2011-09-28

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公開日: 2013-06-26  

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