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2011 年度 実績報告書

バイオマス含有ポリマー系ナノコンポジット類の創製と機能特性の体系化

研究課題

研究課題/領域番号 21550146
研究機関京都大学

研究代表者

吉岡 まり子  京都大学, 農学研究科, 講師 (30220594)

キーワードポリオレフィン / セルロースナノファイバー / フェノール液化木材 / 多価アルコール液化木材 / ナノコンポジット / バイオマス由来樹脂 / バイオマス由来樹脂ナノ材料 / 化学修飾セルロース
研究概要

1.ポリオレフィンをマトリックス樹脂とするセルロースナノファイバー(CNF)によるポリマー系ナノコンポジット調製法の開発と物性改良:平成23年度交付申請書の計画に沿って検討し、実用的・効果的なポリオレフィンに対するCNF補強法をまとめた。プラスチックのCNFを用いる強化は、多くの場合、CNF添加量10%以上で行われている。本研究では1%以下など低濃度添加を検討し、その妥当性を調べた。(1)0.05%というごく低濃度CNF水スラリーの超急速凍結-凍結乾燥物FE-SEM像として、CNFの濃密な三次元配置を見出した。(2)CNF添加量を10%にすると、圧縮強度特性の向上は僅かに認められるが、衝撃強度は低減する。CNFの再凝集とマトリックス樹脂との接着性の悪さが原因として考えられた。(3)CNF添加量を多くすると添加ナノコンポジットの耐水性が低下する。(4)0.5%以下のCNF添加系に対し種々反響があるが、その中でLiイオン電池用隔膜(セパレーター)としての活用に関する共同研究の提案があった。JSTのFS探索タイプでの検討の結果、CNF強化によりポリオレフィンの耐熱性が向上し、熱軟化点以上での形体保持性が満足すべきものであったことが評価された。企業により、セパレーター製造法を連続法に変える検討へと進んでいる。(5)セルロース種の選択の重要性もデータ化された。
2。ポリオール液化木材樹脂をマトリックス樹脂とするクレイ、あるいはCNFによるポリマー系ナノコンポジット調製法の開発と物性改良:(1)バイオマス・有機化クレイ混合物へのカプロラクトン、ラクチド開環重合手法によるコンポジット化の検討、(2)CNFの低濃度ブレンド物をポリオールとするポリウレタン成形物、特に発泡体の調製の検討、(3)バイオマスのポリオール液化物へのCNFのブレンド物の粘度低減法の検討それぞれで成果を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] バイオマス液化物由来ウレタン樹脂用ポリオールの性能向上2012

    • 著者名/発表者名
      吉岡まり子、西尾嘉之、白石信夫
    • 学会等名
      第62回日本木材学会大会
    • 発表場所
      北海道大学農学部1F N13室(札幌市)
    • 年月日
      2012-03-16
  • [学会発表] 液化バイオマスとセルロースナノファイバーのポリマー系複合材料への応用2011

    • 著者名/発表者名
      吉岡まり子
    • 学会等名
      「大地と海の恵み活用」新技術フォーラム(JSTイノベーションプラザ石川主催)
    • 発表場所
      富山国際会議場2F多目的会議室201・202号室(富山市)(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-09
  • [学会発表] バイオマスの液化と局性能・高機能ポリマー系複合材料への応用2011

    • 著者名/発表者名
      吉岡まり子
    • 学会等名
      第22回複合材料研究センター発表会
    • 発表場所
      同志社大学京田辺キャンパス有徳館東館5F YM522室(京田辺市)(招待講演)
    • 年月日
      2011-06-03
  • [学会発表] バイオマスの液化とその高性能・高機能コンポジット材料への応用2011

    • 著者名/発表者名
      吉岡まり子
    • 学会等名
      日本材料学会60周年記念講演会ウッドプラスチック&グリーンコンポジット-世界の研究・開発動向と日本の現状-
    • 発表場所
      大阪大学コンベンションセンター(吹田市)(招待講演)
    • 年月日
      2011-05-24
  • [図書] Cellulose 22012

    • 著者名/発表者名
      Mariko YOSHIOKA
    • 出版者
      InTech, Croatia(掲載(発行)確定)

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公開日: 2013-06-26  

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