研究課題
基盤研究(C)
高圧を用いた可逆的蛋白質修飾法である「高圧モジュレーション」を利用してprotein transduction domain(PTD)呼ばれる塩基性ペプチドを抗原モデルタンパク質である卵白アルブミンに付加することで、免疫細胞への移送を促進する技術を開発した。PTDペプチドの共存下でOVAを熱処理すると粒径200 nmの蛋白質微粒子が形成された。OVAのマクロファージへの取り込み能は微粒子形成にともない10倍程度向上した。微粒子のゼータ電位は-25 mVであることからPTDペプチドは微粒子内部に局在していることが判った。一方、OVAをPTDペプチド共存下において400 MPaの圧力で処理してえられたナノ微粒子のゼータ電位は-15 mVであり、PTDペプチドは微粒子表面に局在化していることが判った。以上の結果から高圧モジュレーションによりナノ微粒子の細胞移行性を向上できることが示された。
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J. Biol. Chem.
巻: 286 ページ: 5884-5889