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2010 年度 実績報告書

プラズモニック液晶材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21550175
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

城田 幸一郎  独立行政法人理化学研究所, 河田ナノフォトニクス研究室, 先任研究員 (00291071)

研究分担者 渡邉 眞次  北見工業大学, 工学部, 教授 (10240491)
キーワード局在表面プラズモン / 液晶 / 金ナノ粒子 / ナノ材料 / 自己組織化
研究概要

液晶性を有するプラズモニック材料を開発することが本研究の目的であり、本年度は金属ナノ粒子の粒径制御と液晶-金ナノ粒子複合体のランダムレーザーへの応用に注力した。
1.粒径制御
金ナノ粒子の局在表面プラズモンによる電場増強は、粒径が20nm程度の時に最も顕著になる。しかし、Brust法で得られる典型的な粒径は2nm程度であるので、プラズモン特性を活かすためには粒子を成長させる必要がある。まず、昨年度開発したスキームにより合成したメルカプト基を有する液晶を用いて、Brust法により粒径1.5nm程度の金ナノ粒子を調製した。この1次粒子に対して、トリフルオロ酢酸を用いた室温成長法を適用することで、粒径を6nm程度まで成長させることができた。この方法の限界を超える10nm以上の粒子については、高分子分散剤によって調製した金コロイドをリガンド交換する方法を検討し、15nm程度の粒子まで作製可能とした。
2.ランダムレーザーへの応用
ランダムレーザー(RL)発振は、利得媒質中での強力な光散乱によってもたらせられる光路長増大による活性媒質との相互作用の増加、および、多重散乱によるコヒーレントなフィードバックにより引き起こされる。近年、特別な散乱体を含まない色素ドープネマチック液晶によるRL発振が報告されている。金属ナノ粒子を添加したランダムレーザーでは、金属の非常に大きな散乱断面積を活かせると共に、局在表面プラズモン共鳴による蛍光増強により、閾値の低減や発振強度の増加が期待できる。本研究で作製している金属ナノ粒子は、液晶分子によって表面を被覆されているので、液晶への分散性が高く、さらに、金属表面へのエネルギー移動による蛍光消光を避けることができる。そこで、粒径を制御した液晶-金ナノ粒子複合体を用いて、レーザー色素ドープ液晶におけるRL発振の局在表面プラズモン増強を確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 金属ナノ粒子による色素ドープ液晶のランダムレーザー発振2010

    • 著者名/発表者名
      城田幸一郎
    • 学会等名
      日本液晶学会討論会
    • 発表場所
      九州大学医学部百年講堂(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2010-09-08
  • [学会発表] Random lasing in dye doped liquid crystals enhanced by mesogenic molecule-covered gold nanoparticles2010

    • 著者名/発表者名
      Koichiro Shirota
    • 学会等名
      23th International Liquid Crystal Conference
    • 発表場所
      Jagiellonian University (Poland, Krakow)
    • 年月日
      2010-07-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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