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2011 年度 実績報告書

金錯体のハイブリッド化による固体りん光材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 21550198
研究機関地方独立行政法人大阪市立工業研究所

研究代表者

渡瀬 星児  地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 研究員 (60416336)

研究分担者 松川 公洋  地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 研究員 (90416321)
キーワード金錯体 / りん光 / ハイブリッド / 薄膜材料 / 配位化合物 / シルセスキオキサン / 分子間相互作用 / 固体発光材料
研究概要

大きな相対論効果が期待できる金を中心金属とする金属錯体を、ケイ素系高分子であるシルセスキオキサンとハイブリッド化した新しい固体りん光材料の創製を目指して、本年度は、シルセスキオキサンの有機基が分子間相互作用を介したハイブリッド化ならびに作製したハイブリッド薄膜の発光特性に及ぼす影響について検討した。分子間相互作用を形成するために導入するフェニル基などの芳香環とケイ素をつなぐ有機鎖長の影響を調べたところ、d軌道が関与する発光を示す金錯体を用いた場合には量子効率が若干減少したが、f軌道が関与する発光を示すユーロピウム錯体を用いた場合には著しく増加することがわかった。一方、フェニル基に電子供与性の置換基を導入したシルセスキオキサンを用いることで、ハイブリッド化した金錯体の発光量子効率を向上できることがわかった。このようにシルセスキオキサンの有機基を金属錯体に合わせて最適化することにより、分子間相互作用を介して金属錯体をハイブリッド化したシルセスキオキサン薄膜の発光特性を向上させることができ、金錯体を用いたハイブリッド薄膜では40%という金錯体としては極めて高い発光量子効率を達成した。また、室温固体状態で青色りん光を示す新規な三配位型ビスホスフィン金(I)-チオレート錯体の合成に成功し、その結晶構造と発光特性を確認した。分子軌道計算の結果からこの錯体の発光メカニズムがLMCT型であると考えられた。この錯体とシルセスキオキサンとのハイブリッド化によって作製した薄膜が、10%超の発光量子効率で青緑色の発光を示すことを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 分子間相互作用を介して金属錯体を連結したシルセスキオキサン薄膜の発光特性2011

    • 著者名/発表者名
      渡瀬星児、松川公洋, 他
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山市)
    • 年月日
      2011-09-28
  • [学会発表] 側鎖長の異なるシルセスキオキサンとハイブリッド化したユーロピウム錯体の発光2011

    • 著者名/発表者名
      藤崎大樹、渡瀬星児、西岡昇、松川公洋
    • 学会等名
      第57回高分子研究発表会(神戸)
    • 発表場所
      兵庫県民会館(神戸)
    • 年月日
      2011-07-15
  • [学会発表] ユーロピウム錯体の発光特性に及ぼすシルセスキオキサンの有機基の影響2011

    • 著者名/発表者名
      渡瀬星児、松川公洋, 他
    • 学会等名
      第60回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪市)
    • 年月日
      2011-05-25

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公開日: 2013-06-26  

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