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2011 年度 実績報告書

加圧によって性能が向上する超分子フィルムをもちいた金属表面のナノコーティング

研究課題

研究課題/領域番号 21550201
研究機関千葉大学

研究代表者

山田 哲弘  千葉大学, 教育学部, 教授 (40182547)

キーワード自己組織化 / 超薄膜 / 超分子化学 / ナノ材料 / 表面・界面物性
研究概要

オリゴロイシンをベースにした分子を用いれば、単位構造を共有結合で連鎖することなく柔軟で機械強度に優れたフィルムにすることができる。このフィルムは,オリゴロイシン基のβ-シートが側鎖部分で噛み合った独特の構造を持つ(以後ロイシンファスナーと呼ぶ)。ロイシンファスナーは、等方性溶液をキャスト・風乾したり油圧プレス機でキセロゲルを加圧すれば形成される。こうして作った非共有結合性フィルムは、油圧プレスの場合、加圧するほどフィルムの引張応力が向上する。また、気水界面単分子膜の欠陥はきわめて少なく、分子配列は従来の単分子膜以上に稠密である。以上の結果は,オリゴロイシン誘導体のフィルムが、たとえ分子一層分の厚さしかなくても強靱かつ防御性に優れたコーティング材になることを示唆している。本研究では,防塵・防錆等の機能を有するコーティング材への応用を念頭に置いて、_I効-率的にロイシンファスナーを形成させる条件を確立し、_II基材に対する吸着性に優れたオリゴロイシン誘導体を合成して、_IIIコーティング性能を検討しようとするものである.
本年度は研究の最終年にあたる。そこでI~IIIの研究から得られた成果をまとめた。Iについては、機械強度がロイシン数に依存するものではなく、フィルムの加工圧力や熱処理によって向上させうるものであること、II・IIIについては、カルボキシ基・アミノ基などの親水基数個による吸着効果は小さく利用できないが、糖鎖による吸着効果が期待できそうであることを見出し、オリゴペプチド基と糖鎖を併せ持つ両親媒性分子の合成に着手し、合成法を確立しつつある。今後はこの分子を利用してコーティング効果を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ベンゼンは教材として必要か2011

    • 著者名/発表者名
      山田哲弘
    • 雑誌名

      化学と教育

      巻: 59 ページ: 284-287

    • 査読あり
  • [学会発表] ロイシン誘導体SAM膜の配向解析2011

    • 著者名/発表者名
      山田哲弘
    • 学会等名
      第5回バイオ関連化学シンポジウム
    • 発表場所
      エポカル筑波(筑波)
    • 年月日
      2011-09-13

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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