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2009 年度 実績報告書

究極の低消費電力高移動度フレキシブル有機単結晶トランジスタの創製

研究課題

研究課題/領域番号 21560016
研究機関大阪大学

研究代表者

西川 尚男  大阪大学, 大学院・理学研究科, 特任研究員 (70534676)

研究分担者 竹谷 純一  大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (20371289)
キーワード有機単結晶 / SAMs / トランジスタ / 低消費電力
研究概要

本研究では、平坦なテンプレート上に成膜された金属膜を基板に転写することによって極めて平坦な表面を有するゲート電極を形成し、このゲート電極上に形成した自己組織化単分子膜(SAMs)をゲート絶縁膜とした有機単結晶トランジスタを作製することにより、究極の低消費電力で駆動する高移動度有機単結晶トランジスタをフレキシブル基板上で実現することを目的としている。
一年目にあたる当該年度では、本研究提案の基盤となるテンプレートを用いた転写法により極めて平坦な金属膜を作製する手法の確立および、それを用いた有機単結晶トランジスタを作製、評価することにより、本研究の原理確認を行った。具体的には、テンプレートとして極めて平坦な表面を有する単結晶シリコン基板を用い、その上に真空蒸着法によりAl膜を成膜し、接着性を有する樹脂層を用いてガラス基板と貼り合わせた後、テンプレートとAl膜界面で剥離することによってガラス基板上にAlゲート電極を転写した。転写されたAlゲート電極表面をUVオゾン酸化処理することでAl_2O_3絶縁膜を形成し、さらにその表面を種々のシラン系SAMsで修飾した。本手法によって得られたAl_2O_3絶縁膜は6nmと極めて薄く、また、その表面のAFM測定によるRMS値は0.5nmと極めて平坦であった。この上にルブレン単結晶を貼り合わせ、Auでソース・ドレイン電極を形成することでトップコンタクト型構造の有機単結晶トランジスタを作製して評価を行った結果、ゲート電圧3V以下の低電圧で移動度約3cm^2/Vsの特性が得られた。この特性はシリコントランジスタに匹敵する低消費電力であり、有機トランジスタの実用化の妨げの一つの要因になっていた高駆動電圧の問題を解決するための手法として非常に期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 極薄ゲート絶縁膜を有する有機単結晶トランジスタの高密度キャリア注入2009

    • 著者名/発表者名
      西川尚男
    • 学会等名
      日本物理学会 2009年秋季大会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2009-09-27
  • [学会発表] 極薄絶縁膜を用いた低電圧駆動有機単結晶トランジスタの作製2009

    • 著者名/発表者名
      西川尚男
    • 学会等名
      第58回高分子討論会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] 埋め込み型ソース・ドレイン電極を有する有機トランジスタ2009

    • 著者名/発表者名
      西川尚男
    • 学会等名
      平成21年秋季 第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2009-09-08

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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