• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

量子ドット光トライオードを用いた光集積回路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560048
研究機関近畿大学

研究代表者

前田 佳伸  近畿大学, 理工学部, 准教授 (30219282)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2014-03-31
キーワード光トライオード / 量子ドット / 半導体光増幅器 / 光集積回路 / 相互利得変調
研究概要

本提案者が提唱する半導体光増幅器の相互利得変調を利用した「光トライオード」は、光信号を同一波長の光信号で制御・増幅可能な光信号増幅3端子素子である。すなわち、小さな制御光パワーの入力によって光入出力特性を大きくコントロールできる機能を有し、その制御光パワーに依存してアナログ的に信号増幅する作用を有している。また、この光トライオード特性は半導体光増幅器に相互利得変調によって強度反転した周囲光をフィードバックすることによって生じる「負帰還光増幅効果」で増強できることを見出している。現時点の光トライオードは、半導体光増幅器のチップをレンズで結合して、バンドパスフィルタを用いてモジュール化している。本年度は、これをモノリシック化するために、光ファイバグレーティングを半導体光増幅器に結合して光トライオードを構成した。
InGaAsPの量子井戸構造の半導体光増幅器を用いた光トライオードモジュールを試作した。制御光パワーをパラメータとした場合の光トライオードの光入出力特性より、光入出力特性を制御光パワーでコントロールできることを確認した。また、この光トライオードは、入力光よりも1桁程度小さな強度の制御光によって、光入出力特性を大きく変化させることができるという特徴を有している。特定の波長を反射させるFBGをSOAの一端に取り付けた負帰還量子ドットSOAを二段用いた光トライオードを試作した。
今年度は特に、4波の制御光を用いた同時波長変換およびマルチキャスティングのBER特性を示した.本光トライオードを用いて4チャネル同時の全光マルチキャスティングが可能であることを示した.また、光トライオードを用いた負帰還光増幅器の雑音抑制効果について詳しく研究を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

InGaAsPの量子井戸構造の半導体光増幅器を用いた光トライオードモジュールを試作した。制御光パワーをパラメータとした場合の光トライオードの光入出力特性より、光入出力特性を制御光パワーでコントロールできることを確認した。また、この光トライオードは、入力光よりも1桁程度小さな強度の制御光によって、光入出力特性を大きく変化させることができるという特徴を有している。特定の波長を反射させるFBGをSOAの一端に取り付けた負帰還量子ドットSOAを二段用いた光トライオードを試作した。4チャネル同時の全光マルチキャスティングおよび光トライオードを用いた負帰還光増幅器の雑音抑制効果について詳しく研究を行い、その特性を明らかにしている。

今後の研究の推進方策

今後は光トライオードの光集積回路化を進め、全光マルチキャスティングおよび光トライオードを用いた負帰還光増幅器の雑音抑制効果を明らかにする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 負帰還半導体光増幅器を用いた光トライオードのマルチキャスティング特性2012

    • 著者名/発表者名
      岡嶋亮輔
    • 雑誌名

      レーザー研究

      巻: 40 ページ: 703-708

    • 査読あり
  • [学会発表] 光トライオードによる負帰還光増幅器の雑音抑制特性2013

    • 著者名/発表者名
      藤川 祐真
    • 学会等名
      レーザー学会
    • 発表場所
      姫路商工会議所
    • 年月日
      20130128-20130130
  • [学会発表] 光トライオードによる負帰還光増幅器の雑音抑制特性2012

    • 著者名/発表者名
      藤川 祐真
    • 学会等名
      応用物理学会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      20120911-20120914
  • [学会発表] Negative feedback optical amplification effect based on optical triode2012

    • 著者名/発表者名
      Azimi Mohamad Syafiq
    • 学会等名
      応用物理学会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      20120911-20120914

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi