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2010 年度 実績報告書

MRIを用いたヒト海綿骨の3次元構造および力学的性質の評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560082
研究機関新潟大学

研究代表者

坂本 信  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)

研究分担者 小林 公一  新潟大学, 医歯学系, 助教 (70296317)
田邊 裕治  新潟大学, 自然科学系, 教授 (60143020)
大森 豪  新潟大学, 超域研究機構, 教授 (70283009)
キーワード機械材料・材料力学 / 生体力学 / 骨 / MRI / pQCT / 海綿骨 / 三次元骨構造解析 / 関節接触
研究概要

本研究では,MRI(核磁気共鳴画像)を用いて海綿骨の3次元構造や海綿骨を構成する骨梁の力学的性質を評価する新たな骨臨床診断方法を開発し,海綿骨の生体適合性等を明らかにすることを主な目的としている.平成22年度では,15T MRIを利用して,健常被験者の距骨および踵骨を対象とした生体内での3次元骨梁解析を行い,両骨による骨梁構造の比較や身長および体重が骨梁構造に及ぼす影響について調べた.さらに,pQCT(peripheral quandtative computed tomography)を用いて踵骨の単位体積あたりの骨密度vBMDを測定し,踵骨の見かけの骨梁構造パラメータとvBMDとの関係について検討を行った.その結果,距骨のパラメータのうち,見かけの骨体積分率app.BV/TV,骨梁厚app.Tb.Th,骨梁数app.Tb.Nおよび異方性度app.DAが踵骨のそれらより有意に大きく,見かけの骨梁間隔app.Tb.Spのみが踵骨のそれよりも有意に小さかった.また,見かけの偏差角app.OAAは距骨および踵骨ともに0°に近い値であるが,踵骨のapp.OAAの方がやや大きい値となる傾向がみられた.さらに,両骨の見かけの骨梁構造および関節面形状パラメータと身長および体重について各々線形回帰を行った際の相関係数rについてそれぞれ調べた.距骨においては,身長に対してapp.BV/TVとapp.Tb.Nは正の相関(r=0.70,7=0.65)があり,app.Tb.Spは負の相関(r=-0.66)を示したが,app.Tb.Thとapp.OAAには相関は認められなかった(r=-0.03,r=0.05).また,距骨ドーム曲率CTDは身長と負の相関傾向を示した(r=-0.61)が,体重とは相関はみられなかった(r=-0.19).vBMDとapp.BV/TVおよびapp.Tb.Nはいずれも正の相関(r=0.63,r=0,61)が,app.Tb.Spは負の相関(r=-0.65)がみられたこと等を明らかにした.
一方,距骨の海綿骨の骨梁構造に及ぼす生体内の力学的環境を明らかにするために,健常者を対象にMRIと自作の下肢関節負荷装置を併用して,脛距関節の生体内での足関節の底背屈状態における接触領域を定量的に求め,身長および関節面形状が関節接触面積に及ぼす影響についても明らかにした.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Estimation of Trabecular Bone Structure Using Magnetic Resonance Imaging2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 雑誌名

      Proceedings of the 4th Japan-US Symposium on Emerging NDE Capabilities for a Safer World

      巻: 4巻 ページ: 89-93

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 距骨および踵骨海綿骨のMRIによるIn Vivo構造解析2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 雑誌名

      臨床バイオメカニクス

      巻: 31巻 ページ: 13-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In CVO Contact Areas of Tibiotalar Joint Measured with Magnetic Resonance Imaging2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 雑誌名

      Journal of JSEM

      巻: 10巻 ページ: 234-239

    • 査読あり
  • [学会発表] 脛距関節における接触面積の生体内評価2011

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 学会等名
      日本機械学会第23回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本県)
    • 年月日
      2011-01-08
  • [学会発表] MRIを用いた脛距関節における接触領域のIn Vivo 評価2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 学会等名
      第37回日本臨床バイオメカニクス学会
    • 発表場所
      京都国際会議場(京都府)
    • 年月日
      2010-11-02
  • [学会発表] ヒト脛距関節におけるMRIによる関節接触面積の生体内評価2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 学会等名
      日本機械学会 M, M2010材料力学カンファレンス
    • 発表場所
      長岡技術科学大学(新潟県)
    • 年月日
      2010-10-10
  • [学会発表] MRIによる脛距関節における接触面積のln Vivo評価2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 学会等名
      日本実験力学会2010年度年次講演会
    • 発表場所
      長崎大学(長崎県)
    • 年月日
      2010-08-17
  • [学会発表] In Vivo Assessment of Tibiotalar Joint Contact Area Using Magnetic Resonance Imaging2010

    • 著者名/発表者名
      坂本信
    • 学会等名
      6th World Congress on Bioroechanics
    • 発表場所
      Singapore Suntec Convention Gentre(シンガポール)
    • 年月日
      2010-08-03

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公開日: 2012-07-19  

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