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2011 年度 実績報告書

エロージョン特性に優れた高強度FRPのメカニズムの究明と最適構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560085
研究機関信州大学

研究代表者

鮑 力民  信州大学, 繊維学部, 准教授 (10262700)

キーワードドライサンドエロージョン / FRP / スーパー繊維 / 材料設計 / 物性評価
研究概要

繊維強化複合材料(FRP)とは異なった材料(強化繊維・母材)を組み合わせて作られたもので,単一材料にはなかった優れた特性を持つ材料である.FRPの特徴のひとつはその比弾性と比強度が普通の金属材料に比べて極めて大きいことである.また,複合の多機能性により,FRPは小型化・軽量化の時代的要求に合致し,宇宙機器から航空機,船舶,自動車,スポーツ用品などの身近なものまで広い分野で用いられている.砂漠や高山の悪環境において,風力発電機のプロペラーやレーダーの保護用ドームなどには黄砂などの衝突摩耗で傷み,高額なメンテナンス費用がかかる.粒子衝突摩耗に強いFRPの構造のメカニズムの解明と強く,軽くかつ耐粒子摩耗の最適なFRP材料と構造がメーカから強く要請されている.
ここで,いままで研究室の繊維のエロージョンに関する研究結果をFRPの強化繊維のエロージョンに応用し,複合材料のエロージョンのメカニズムを解明し,高比強度かつエロージョンに強いFRP材料と構造の発見と開発を行った.スーパー繊維の軸と直径方向特性が異なることが利用して,高強度かつエロージョンもよいFRPを実現した.スーパー繊維は現段階でカーボン繊維よりやや高価を踏まえて,エロージョンに強いスーパー繊維FRPは構造材料の表面で,現在一般に使われているFRPは心材として,黄砂などの悪環境に適し,エロージョンに強いかつ比強度が高い最適なFRP構造を提案し,その力学特性やエロージョン特性などを測定し,その有効性が確認された.今まで現場のエロージョンの計測は目視で行い,不便と不正確と対して,光ファイナを利用したエロージョンの計測方法を提案し,リアルタイムに測定可能が確認できた.また,カーボンブラックやカーボンナノ繊維を樹脂に充てんし,そのエロージョンの特性を測定し,向上の可能性を確認し,そのメカニズムを解明した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 光ファイバセンサによるFRPエロージョンの予知2011

    • 著者名/発表者名
      鮑力民, 赤羽賢一, 施建, 剱持潔
    • 雑誌名

      日本複合材料学会誌

      巻: 37,(6) ページ: 209-215

  • [雑誌論文] Improvement of Erosion Behavior and mechanical strength of UP Resin Composites filled with VGCF2011

    • 著者名/発表者名
      Danna QIAN, Anchang XU, Limin BAO, Masayuki TAKATERA
    • 雑誌名

      Applied mechanics and materials

      巻: 43 ページ: 712-716

    • DOI

      http://www.ttp.net/1660-9336.html

    • 査読あり
  • [学会発表] 高強度かつ粒子衝撃特性に優れたハイブリッドFRP材料2012

    • 著者名/発表者名
      鮑力民, 剱持潔, 山元剛, 銭丹郷, 山中敦彦
    • 学会等名
      日本複合材料合同会議JCCM-3
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2012-03-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.jscm.gr.jp/journal.html

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公開日: 2013-06-26  

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