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2010 年度 実績報告書

DLC被覆を最終処理とする次世代複合表面改質プロセスの確立

研究課題

研究課題/領域番号 21560090
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

森田 辰郎  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (90239658)

キーワードDLC被覆 / 複合表面改質 / 耐摩耗性 / 疲労
研究概要

【供試材および実験種別】平成22年度には,ステンレス鋼SUS316溶体化材に下地処理としてプラズマ窒化処理(PN)を施した後,UBMS装置を用いて(1)DLC単層,(2)DLC/CrN積層,(3)Si-DLC層,(4)Ti-DLC層,(5)高硬さDLC層を形成させた.その後,各種DLC層の組織,硬さ,ヤング率,密着性および表面粗さを詳細に調べた.また,未処理材,PN材および各種PN/DLC材に関し,母材組織,硬さ分布,摩擦係数・耐摩耗性(無潤滑・オイル潤滑,室温~473K),母材部の残留応力,機械的性質および疲労特性に関して系統的に検討した
【実験結果の概要】(1)摩擦係数および耐摩耗性:DLC単層材の摩擦係数は室温・高温(~473K)ともに0.08を下回り,また未処理材と比較して耐摩耗性が顕著に改善された.DLC単層材と比較すれば,DLC/CrN積層材の摩擦係数や耐摩耗性に改善は認められなかった.しかしながら,Si-DLC材の摩擦係数は顕著に低く,全DLC材中で最も低い値を示した、またTi-DLC材については,摩擦係数は変化しなかったものの耐摩耗性の改善が認められた.(2)機械的性質:プラズマ窒化および各種DLC被覆処理が比較的低い温度で実施されたため,母材部組織にほとんど変化はなかった.その結果,各種処理により静的強度や延性値が悪化することはなかった.(3)疲労特性:プラズマ窒化処理にともない疲労強度は50%と著しく上昇した.その後の各種DLC被覆処理にともない,さらに疲労強度は改善した
【結果報告】平成22年度には,2件の講演発表がなされた.また平成23年度には,得られた結果について日本機械学会2011年度年次大会および第2回日中疲労シンポジウムで講演発表を行うとともに,学術誌への論文投稿を予定している

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] プラズマ窒化およびSi-DLC被覆処理を施したステンレス鋼の摩擦特性および疲労特性2010

    • 著者名/発表者名
      安達晃一, 森田辰郎, 廣田悟史, 池永勝, 加賀谷忠治
    • 学会等名
      日本材料学会疲労部門委員会第30回疲労シンポジウム
    • 発表場所
      高知常ホール(高知市)
    • 年月日
      2010-10-29
  • [学会発表] プラズマ窒化およびDLC/CrN被覆したステンレス鋼の摩擦特性と疲労特性2010

    • 著者名/発表者名
      彰峰, 安達晃一, 森田辰郎, 廣田悟史, 大和敬司, 加賀谷忠治, 池永勝
    • 学会等名
      日本機械学会2010年度年次大会
    • 発表場所
      名古屋工業大学(名古屋市)
    • 年月日
      2010-09-07
  • [備考] 日本材料学会疲労部門委員会第30回疲労シンポジウム優秀研究発表賞

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公開日: 2012-07-19  

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