| 研究概要 |
荷重,球圧子径を変えた条件で, 3種類のセラミックス薄膜をコーティングした超合金基材を用いて,押込み荷重,球圧子径を様々に変えた条件で繰返し球圧子押込み試験を行って,荷重繰返し過程中の薄膜におけるき裂発生,摩耗,はく離の様相を調べた.その結果,以下のことが明らかとなり,試験法の有効性が示唆された.
(1)静的球圧子押込み試験より求まるリングクラック発生荷重より小さな荷重でも,繰返し荷重下ではある荷重繰返し数で薄膜にリングクラックが発生する.(2)リングクラックが発生した後,荷重繰返し数の増加に伴って接触領域の薄膜では摩耗が進行し,さらにはく離を生じる.(3)接触領域の断面形状の測定により,摩耗の定量的評価の可能性がある.(4)最大荷重P_<max>とき裂発生荷重繰返数N_i関係は球圧子径に依存する.(5)薄膜の半径方向の応力σ_<sr>, iとN_i関係は球圧子径が小さい.
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