研究課題
正方晶Do_<22>型Al_3Ti、および立方晶Llo型(Al,Ni)_3Tiを、放電プラズマ焼結法を用いて、900℃から1100℃の範囲で、焼結温度を変えて作製した。正方晶Al_3Tiの結晶粒サイズは、焼結温度によって5ミクロンから20ミクロンまで変化したが、Al_3Tiの破断強度は200MPa、ビッカース硬度はHV=600で、結晶粒径によるちがいは特に見られなかった。画像解析による変形挙動解析をおこなったが、塑性変形は確認できなかった。立方晶Ll_0型(Al_<1-x>Ni_x)_3Tiで、Ni量xを7%から20%まで変化させたところ、Niが12%の場合にビッカース硬度は最も小さくなりHV=300が得られた。結晶粒サイズはNiが12%の場合に最大となり、約20ミクロンになった。引張試験をおこなったところ、破断強度は250MPaであった。画像解析による変形挙動解析をおこなったが、塑性変形は確認できなかった。高温で変形挙動を調べられるように、電気炉を取り付け、500℃までの引張試験が行えるように試験装置の改良をおこなった。今後、高温での引張試験を実施し、画像解析による変形解析を行う予定である。他に、正方晶Al_3TiへのTiB2の添加効果を調べた。Al3Ti焼結体の強度、変形挙動に対してTiB2添加の効果は、特に見られなかったが、TiB2の添加量を増やした場合、TiB2の焼結が顕著に促進されることがわかった。TiB2は、単独では、1000℃では、ほとんど焼結しないが、Al3Tiを重量比で20%~50%添加した場合に、ビッカース硬度HV=1000~2000で、緻密な焼結体が得られることがわかった。
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MRS Online Proceedings Library 2011
巻: 1307 ページ: 論文番号mrsf10-1307-cc05-05