研究概要 |
本研究は,板金プレス加工による自動車車体などの複雑な形状をもつ製品の板厚の,高速高密度の自動測定と評価を行うシステムを提案するものである.測定装置としては精度が高く非接触式のレーザ変位計と,自由な位置決めを可能とする産業用ロボットを用い,評価にはAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を応用した提示装置を用い,正確かつ直感的な評価を可能にする. 平成21年度は,測定可能な製品形状の範囲を広げるために必要なハード/ソフトの検討を行った ア)レーザ照射角度制限への対応 測定角度に自由度を持たせるため,ロングレンジのレーザ変位計を導入すると共に,角度を持ったレーザ照射でも計測を可能にするような測定経路の生成ならびに,測定結果への適切な補正を行うアルゴリズムを検討した. イ)測定密度の自動決定 面積当たりの測定点数は,深い凹形状をもつ製品においては,測定角度補正が可能になったとしても,凹みの壁部において測定の間隔が大きくなりすぎる可能性が高いため,各部形状に応じた測定密度を自動計算し,測定経路を補正する仕組みを開発した.
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