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2009 年度 実績報告書

エンドミルによるサファイアの微細切削技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560130
研究機関東京電機大学

研究代表者

松村 隆  東京電機大学, 工学部, 教授 (20199855)

キーワードマイクロ加工 / 切削 / 硬脆材料 / サファイア / 切削力 / 異方性 / エンドミル
研究概要

サファイアはAl_2O_3を主成分とする六方晶であり,a,c,m,rの結晶面に対して,機械的特性や化学的特性が異なる.今年度は,r面に対する機械的特性と切削特性を調べた.
まず,変位制御式の押込み試験機を製作し,ダイヤモンド圧子による押込みによって,サファイア平板の各結晶面におけるき裂発生時の応力を測定した.製作した試験は,荷重の安定性を考慮して微動ステージによって試験片にダイヤモンド圧子を押込むものであり,荷重はテーブル側に装着した圧電型動力計によって測定する.一方,き裂の発生はAEセンサによって検出する.また,比較のためにクラウンガラス,パイレックス,石英ガラスの特性も測定した.押込み試験の結果,サファイアのき裂発生時の応力は,比較したガラスのものに対して極めて高いことを明らかにした.
次に,切れ刃先端部のノーズ半径が0.6mmの単結晶ダイヤモンドの工具で平削り切削試験を実施した.この試験では,試験片を3~5゜程度傾けて切込みを連続的に変化させ,切削過程が延性モードから脆性モード遷移する臨界切込みと,切削力の変化を測定した.なお,表面の脆性損傷状態の観察と切込みの測定は,レーザ顕微鏡を使用した.また,r面は切削する方向によって異方性があるため,a軸方向を基準に45度ずつ切削方向を回転させた.切削方向によって切削力特性が大きくことなり,切削力に対する異方性を確認した.次に,a軸に沿って切削すると3μmの切込みでも脆性損傷のない良好な加工面を得られるが,a軸と直交する方向では,切込み1μm以下でも脆性損傷が生じ,脆性損傷が発生する限界切込みにも異方性があることを確認した.

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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