研究概要 |
本研究期間は3年間であり,目標に向けた2年目の成果は以下の通りである. 1.平面定点研磨の基礎実験(直流磁場とパルス磁場(f=0.1Hz)の詳細比較) 直流磁場とパルス磁場では局所的な加工量の分布が異なる.加工量は直流磁場の方が多いが,加工領域はパルス磁場の方が広い.局所的な表面粗さの分布において,Rαの最小値は直流磁場とパルス磁場ではほぼ同じである. 2.平面定点研磨における圧力分布の計測 研磨面の圧力分布は時間的に変化する.磁場印加後,時間の経過とともに磁気クラスタは工具中心部(r=0mm)に集まり,t=6sを越えるとr=4mm付近において太い磁気クラスタが形成される.パルス磁場の場合,r=4mm付近で太い磁気クラスタが形成されないために加工領域が広いと考えられる.また,可視化実験から磁気クラスタが時間的に変化することを確認した. 3.圧力分布による加工量の予測 圧力分布からプレストンの式を用いて研磨量を予測した.研磨量の分布形状は直流磁場,パルス磁場,それぞれ実験結果と同じ傾向を示した. 4.非球面研磨装置の設計製作 平成21年度に開発した平面用研磨装置を改良して,金型用研磨装置を製作した.これを用いて平成23年度に金型の研磨実験を行う.
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