• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

磁場制御によるレンズ用小径金型の超精密非球面研磨法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21560135
研究機関富山高等専門学校

研究代表者

西田 均  富山高等専門学校, 電気制御システム工学科, 教授 (00390435)

キーワード精密研磨 / 機能性流体 / 磁場 / 磁気クラスタ / 研磨圧力 / 表面形状
研究概要

本研究の目的は磁気混合流体(MCF)を磁場制御することにより,レンズ用の小径金型をナノメーターレベルの形状精度とサブナノメーターレベルの平滑な表面にする研磨法を開発することである.本研究では,回転する小径金型に対してパルス磁場を印加する研磨工具を2次元揺動運動させることで可能なことを明らかにした.最終年度の主な成果は以下の通りである.
1.定点研磨実験における直流磁場とパルス磁場(磁場周波数f=0.1Hz)の加工特性
(1)加工面の圧力分布と磁束密度分布圧力分布と磁束密度分布は時間的に変化する.圧力は磁場印加10s以降,ワーク中心からの距離r=4mmと中心で圧力が高くなる.また,磁束密度は磁場印加6s以降,r=4mm付近で高くなる.r=4mm付近に太い磁気クラスタが形成されるためと考えられる.パルス磁場では太い磁気クラスタが形成されないことが明らかになった.
(2)表面性状に及ぼす工具と加工面の間隔δの影響 直流磁場では,δ=1.0mmと1.5mmでは研磨量は異なり間隔の影響がある.一方,パルス磁場では,δ=1.0mmと1.5mmでは研磨量はほぼ同じで,間隔の影響が小さい.これは,パルス磁場ではδ=1.0mm~1.5mmの範囲で変化しても表面性状に影響を与えないことを意味する.
2.工具の揺動研磨実験における直流磁場とパルス磁場(磁場周波数f=0.1Hz)の加工特性
(1)平面に対する研磨実験 表面粗さは直流磁場とパルス磁場ではほぼ同じである.表面形状はパルス磁場の方が直流磁場より広く平坦になる.
(2)小径凹面金型の研磨実験 表面粗さは,平面部,凹面部において,直流磁場とパルス磁場はほぼ同じである.表面形状は平面部において,直流磁場では傾斜が発生するが,パルス磁場では平坦である.凹面部の形状精度はパルス磁場の方が優れている.また,角部では,直流磁場はだれを生ずるが,パルス磁場ではほとんど生じない.パルス磁場の有効性が明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effectiveness of Using a Magnetic Compound Fluid with a Pulsed Magnetic Field for Flat Surface Polishing2011

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Nishida, Kunio Shimada, Yasushi Ido
    • 雑誌名

      APPLIED ELECTROMAGNETICS AND MECHANICS

      ページ: 549-550

    • 査読あり
  • [学会発表] 磁気混合流体を用いた研磨加工に及ぼす工具と加工面との間隔の影響2012

    • 著者名/発表者名
      西田均, 島田邦雄, 井門康司
    • 学会等名
      精密工学会2012春季大会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京都)
    • 年月日
      2012-03-14

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi