研究概要 |
平成21年度は主に、塗装装置の開発及び表面テクスチャ作成のためのCADシステム及びCLデータ作成システムの開発を行った。以下に平成21年度に実施した研究テーマについて、研究実施計画の詳細を示す。 (1)表面テクスチャ設計CADの開発 正弦波などの数学関数や編み目パターンなどのような規則的パターンを有するテクスチャ形状を作成するためのCADシステムの改良を行い、より使いやすいシステムとした。また、梨地面の様な不規則的なパターンの表面を広い領域に加工するための概念を提案し、システム化した。これらのシステムを使い得られた形状データを基に規則的・不規則的テクスチャを加工した結果、精度よく加工できることを確認した。しかし、広領域を加工する時間が膨大となる点、微小工具を用いるため工具摩耗が発生するなどの欠点も見つかり,工具経路の最適化が必要である. (2)塗装装置の開発 テクスチャリングされた表面に塗装するための塗装装置の開発を行った。装置の設計、部品加工、組立及び制御プログラムの作成を行い塗装のための動作試験を行っている。その結果、スプレーガンはスムーズに移動するが、塗料の排出を制御することが難しく均一に塗装されない場合が発生した。塗料を排出するための空気圧などをコントロールするなど対策が必要である。また,チャンバー内に塗料が充満することも均一な塗装に悪影響を及ぼしていると考えられるため、チャンバー内の排気も必要である。以上、周囲環境の改善が塗装品質を向上させるため必要である。
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