研究概要 |
研究では,ものづくりの各部門の知識や技能を横断的に理解し,開発・設計・生産を一貫して主導できるエンジニア,すなわち「マルチロール型エンジニア」の育成を目標として,企業における開発プロセスを適切に教授するエンジニアリングデザイン教育プログラムを構築する。開発・設計・生産を通してプロセスを理解するためには、製品の設計から製造に至るプロセスを論理的に系統立てて理解し、その理解をものづくりに展開することが効果的と考える。 松江高専では、エンジニアリングデザインを統合的に学ぶためのカリキュラムとして、高専本科でものづくりを体験し、専攻科においてエンジニアリングデザイン知識を学び、同時にデザインに用いられる技法をトレーニングするとともに、学んだ知識を活用するものづくり演習を実施するカリキュラムを実施した。この経験について2件の学会発表を行った。 また、多くのシステム開発では、機械(メカニクス)、電気(エレクトロニクス)、ソフトウエア(プログラム)のいずれかを専門とするエンジニアが、他の専門のエンジニアとチームを組んで作業する。チーム開発では、他分野とのインタフェースを理解できれば一応の作業はできるが、他分野のキーとなる考え方を身につけていれば、より高度なデザインをより効果的に実現することが可能となる。そこで1つの分野を身につけた学生を対象として、他分野のキーとなる知識や考え方を学ぶ教科の開発に22年度から着手している。現在、機械系学生を対象として電気電子系のセンサ、アクチュエータ、マイクロコンピュータを学ぶための教科書および教材を開発中である。
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