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2009 年度 実績報告書

乱気流中で自由に飛翔するマイクロエアビークルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21560171
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

飯田 明由  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30338272)

キーワード流体力学 / 渦流れ / 非定常流れ計測 / バイオミメティクス / 低レイノルズ数流れ / マイクロ飛行機 / 生物流体 / 飛翔制御
研究概要

昆虫に代表される羽ばたき飛翔のメカニズムを解明し,機敏な飛行やホバリング飛行が可能な小型MAVを開発するため,昆虫の飛翔分析,小型MAV周りの流れについて実験的な研究を行なった.本研究では特に大気中のように乱れた流れ場での昆虫の飛翔制御に着目している.本年度は,前翅と後翅の羽ばたき位相差がどのような流れ場を形成し,飛翔制御に役立っているかについて高速PIVを用いて調べた.まず昆虫(トンボ)の前翅と後翅の位相差と流体力について調べ,位相差を制御することにより流体力の方向を変えることができることを確認した.次に小型MAVを用いた制御実験を行うため,小型MAV用の流体力計測装置,高速PIVによる可視化実験のための風洞を作成した.小型MAVを用いた前翅と後翅の位相差制御実験の結果,前翅と後翅の位相差を変えることで,羽ばたき効率が変わること,流体力の大きさを制御できることが確認されたが,位相差の制御だけではトンボのように,流体力の方向を幅広く変えるような十分な制御ができないことも確認された.トンボとMAVの動作の違いから,トンボは前翅と後翅の位相差のみならず,翅のひねり角度も同時に制御していることがわかった.このことは翅の位相さだけでなく,各位相差毎にその位相差に適した翅のひねり角度があることを示唆しており,MAVを設計する上での重要な指針が得られた.また,前翅と後翅の位相を制御することにより翅の周囲の渦構造が大きく変わること,羽の表面にドーナツ型の渦が形成され,翅の振り下げに伴い2つに分離することなどがわかった.これらの結果を実験により定量的に評価した例は少なく、今後,数値解析による羽ばたき型MAVの解析結果の検証に役立てることができる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 時系列PIVを用いた羽ばたき翼まわりの三次元渦構造の評価2010

    • 著者名/発表者名
      今村尚人,新居達也,飯田明由
    • 学会等名
      日本機械学会東海支部講演会
    • 発表場所
      名城大学
    • 年月日
      2010-03-08
  • [学会発表] 昆虫の飛翔を模擬したMAVの開発2010

    • 著者名/発表者名
      新居達也, 飯田明由
    • 学会等名
      日本機械学会バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      岡山理科大
    • 年月日
      2010-01-10
  • [学会発表] 羽ばたき型MAVの前翅と後翅の位相差が流体力に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      新居達也,飯田明由
    • 学会等名
      日本機械学会年次大会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2009-09-15
  • [学会発表] 自由飛翔中の羽ばたき翼周りの流れの可視化2009

    • 著者名/発表者名
      飯田明由
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2009
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2009-09-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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