研究概要 |
本研究はダム湖や内海の養殖漁場における低動力な水質浄化技術の確立を目的としている.そのために次の1-2の研究を行い,以下に述べる成果を得た. 1.MBと水質浄化用ブロックを併用した効率的な水質浄化システムの確立: 前年度までに得られた研究成果を取りまとめて,オランダのデルフト工科大学で行われた輸送現象に関する国際会議で発表すると共に,国際学術雑誌Experimental Thermal and Fluid Scienceに投稿して掲載が決定した.また,生活排水等の汚水を省エネルギーで効率的に浄化する方法を研究し,その成果を国内の二つの学会で発表した. 2.低動力なバブルジェット・BJ式エアリフトポンプの設計法の構築: 前年度までに行った人工海水を使った実験の成果を取りまとめて学術論文を執筆した.この論文は執筆が遅れたので年度内には発表ができず,2012年6月7-12日に東京で開かれる二相流のダイナミクスに関する日米セミナーにおいて発表する.さらに,国際学術誌への投稿も行う. 前年度と同様に,直径50mmのライザーを持つ装置において浸水率と揚固物を変え,揚水・揚固流量と駆動に必要な動力との関係を調べる実験を行った.前年度との相違点は,揚固用の粒子として球形粒子ではなく実用性を考慮して平均粒径の異なる2種類の川砂を使った点である/球形粒子よりも揚固量が増えることが明らかになったので,その揚固量を予測できるように一昨年度に球形粒子用として提案した性能予測モデルの改良を行い,その改良モデルの妥当性の検証結果と共に2012年度内に発表する予定である.
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