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2011 年度 実績報告書

膨潤性微粒子層における浸透圧を含む乾燥特性とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 21560206
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

青木 和夫  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115095)

キーワード膨潤 / 脱水 / 浸透圧 / 凍結 / 高分子ゲル / 粘土性土壌 / 乾燥 / 凍上
研究概要

本研究は、粘土性土壌やセラミックスおよび食物の乾燥等を対象として、氷分による膨潤をともなう微粒子層の脱水・乾燥特性を浸透圧による水分移動を踏まえて検討するもので、本年度は、膨潤性粒子として高分子ゲルおよびベントナイト粒子を用いて、凍結による水分の脱水現象に重点を置き、以下の結果を得た。
(1)膨潤性粒子系における一つの脱水方法である水分の凍結による脱水方法の有効性を検討するため、食品の脱水を対象として高分子ゲルを用いた凍結脱水実験を行い、完全脱水となる凍結速度を体積含水比と関係づけて明らかにした。
(2)粘土性土壌やセラミックスを対象として、ベントナイト粒子-水系における凍結脱水実験を行い、凍結による粒子の分離現象を詳細に明らかにするとともに、完全脱水となる凍結速度を体積含水比と関係づけて明らかにした。
(3)膨潤性粒子系における凍上現象との関連で、凍結脱水にともなう膨潤圧の上昇過程を実験的に明らかにするとともに、膨潤粒子の凍結にともなう圧力発生器の可能性を新たに提案した。
(4)凍結脱水による粒子の分離過程を膨潤性土壌における凍上過程に適用し、アイスレンズが膨潤性土壌で容易に生成できることを明らかにするとともに、主たる凍上圧の発生がアイスレンズ生成時に生じるものではなく、アイスレンズ生成による膨潤性粒子の濃密化による浸透圧の増大に起因することを明らかにした。
(5)膨潤粒子系の膨潤過程を粘土性土壌の圧密過程の逆現象とするモデルで示し、膨潤過程が圧密過程と同様に取り扱えることを明らかにするとともに、両者が混在する過程ではモデルが不十分であり、今後、浸透圧による水分浸透過程を考慮した圧密過程の取り扱いが必要であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Frost Heave for Swelling Soil2011

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Aoki, Masatoshi Akahori, Yoshiki Imai
    • 学会等名
      22^<nd> International Symposium on Transport Phenomena
    • 発表場所
      Delft(オランダ)
    • 年月日
      2011-11-10
  • [学会発表] 膨潤性土壌の凍上現象に及ぼすNaC1水溶液の影響2011

    • 著者名/発表者名
      高橋慎也, 赤堀匡俊, 青木和夫
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2011
    • 発表場所
      浜松市
    • 年月日
      2011-10-29
  • [学会発表] 膨潤性と非膨潤性粒子からなる混合土壌における凍上現象2011

    • 著者名/発表者名
      青木和夫、赤堀匡俊、今井良樹、高橋慎也
    • 学会等名
      第48回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2011-06-01

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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