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2011 年度 実績報告書

振動解析に適したスポット溶接部のモデル化とばらつきを考慮した溶接位置の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 21560237
研究機関福井大学

研究代表者

鞍谷 文保  福井大学, 工学研究科, 教授 (00294265)

キーワード振動解析 / 有限要素法 / モデル化 / スポット溶接 / 溶接位置 / ばらつき
研究概要

平成23年度は,振動解析に適した溶接部の有限要素モデルを用いて,有限要素解析で溶接位置がスポット溶接構造物の振動特性に及ぼす影響を詳細に調べた.特に,溶接位置が図面と異なり,ばらつきを有する場合の影響を調べ,設計時の振動特性(所望の振動特性)を実現する上で留意すべき溶接位置など,溶接位置を最適化するための指針を明らかにした.得られた結果は,次のとおりである.
1.振動解析に適した溶接部のモデルとして多点拘束モデルを用いることで,鋼板の要素分割を変更することなく,スポット溶接位置を変化(移動)させることが可能である.
2.溶接位置の変化により,固有振動数が大幅に変化するモードと変化が小さいモードが存在する.変化が大きいモードは,溶接部がはく離するように変形するモードであり,その場合,溶接部のモードひずみエネルギーが大きい.
3.ばらつきの許容範囲の狭い溶接位置があり,特に端部の溶接位置は振動特性に大きな影響を及ぼす.
4.複数の溶接位置がランダムに変化する場合には,個々の溶接位置の変化(ばらつき)が大きくとも,固有振動数の変化が小さい場合がある.
5.溶接位置がばらつくと,ある周波数帯域にモードが密集し重なり合うことで,振動応答が大きくなる場合がある.
6.設計時の振動特性(所望の振動特性)を実現するためには,構造端部などモードひずみエネルギーが大きい溶接位置のばらつきは小さくする必要がある.
溶接位置はスポット溶接構造物の振動特性に大きな影響を及ぼすので,設計時に溶接位置のばらつきに対する周波数応答などの振動特性の変動を評価し,重要な溶接位置を明確化することは重要である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] スポット溶接位置のばらつきが振動特性に及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      松原和平, 鞍谷文保
    • 雑誌名

      日本機械学会北陸信越支部第49期総会・講演会講演論文集

      ページ: Paper No. 1408

  • [雑誌論文] Finite Element Model for Spot Welds using Multi-Point Constraints and its Dynamic Characteristics2011

    • 著者名/発表者名
      F. Kuratani, K. Matsubara, T. Yamauchi
    • 雑誌名

      SAE Int. J. of Passeng. Cars Mech. Syst.

      巻: Vol.4No.2 ページ: 1311-1319

    • DOI

      DOI:10.4271/2011-01-1697

  • [雑誌論文] 多点拘束を利用したスポット溶接部の簡易モデル化とその動的挙動2011

    • 著者名/発表者名
      山内貴士, 鞍谷文保
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(C編)

      巻: 77巻777号 ページ: 1748-1759

    • 査読あり
  • [学会発表] スポット溶接位置のばらつきが振動特性に及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      松原和平,鞍谷文保
    • 学会等名
      日本機械学会北陸信越支部第49期総会・講演会
    • 発表場所
      金沢工業大学(金沢市)
    • 年月日
      2012-03-10
  • [学会発表] Finite Element Model for Spot Welds using Multi-Point Constraints and its Dynamic Characteristics2011

    • 著者名/発表者名
      F.Kuratani, K.Matsubara, T.Yamauchi
    • 学会等名
      SAE 2011 Noise and Vibration Conference and Exhibition
    • 発表場所
      DeVos Place Convention Center(米国)
    • 年月日
      2011-05-18

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公開日: 2013-06-26  

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