研究概要 |
平成22年度に予定していた並行構造2リンク柔軟マニピュレータの実験装置の駆動部にトラブルがあり,現時点で予定していた実験ができていない.しかしながら並行構造1リンク柔軟マニピュレータの実験は進んでいる.衝突検出にUKF (unscented Kalman filter)を用いた並行構造1リンク柔軟マニピュレータの衝突検知実験では,微弱な衝突を非常に高い感度で検出が可能であることを実証できた.また,柔軟マニピュレータの数学モデルが非線形であるため,UKFの適用が妥当かどうかを確認するため,数値実験により非線形変換の前後でGauss性が近似的に保たれているかの検証を行った.その結果,1リンクのマニピュレータでは近似的にGauss性が保たれることを確認した.実験装置としては,多リンク形式の柔軟マニピュレータとしてパラレルリンク機構の柔軟マニピュレータが稼働し始めた.これにより,従来行ってきたシンプルなマニピュレータよりも複雑な機構のマニピュレータに関する実験が可能となった.しかしながら,減速機のバックラッシュの影響が予想より大きく,これを制御アルゴリズムの範囲で軽減する検討を行い,バックラッシュの非線形性を含んだモデルを構築しステップ応答に対しては制御可能な簡便な手法を見つけた.非線形制御の導入に関しては,PDS制御の導入の検討を行い衝突検知機構を含むシステムに対して行ったが,有益な結果は現時点ではまだ出ていない
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