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1.聴診システムの試作改良と症例データの採集
前年度に設計試作した聴診ウェアを、さらに装着性と審美性を考慮して、改良した。本改良した聴診ウェアを用いることで、4箇所の心音データ(大動脈弁領域、肺動脈弁領域、三尖弁領域、僧帽弁領域)を同時により安定かつ良質で収録することができた。また、中国側研究協力者より、多くの心疾患の心音データを収録した。
2.高精度の心音解析方法と弁膜症自動判別システムの開発
新しい時間周波数解析法(Frequency Slice Wavelet Transform)を提案し、種々の心疾患心音データに適用した。本方法を用いることで、心室中隔欠損や心臓弁の狭窄と閉鎖不全で血流により発生する心雑音などを心音データから抽出することが可能となり、心雑音の定量的評価方法を提示した。さらに、時間領域と周波数領域から抽出された心臓特性パラメータに対して、サポートベクトルマシン技術を用いたデータクラスタリング方法を活用し、弁膜合併症や心疾患の判別を高精度に行う方法を開発した。
3.症例データベースの構築とWebサーバー上利用可能な診察支援システムの構築検討
採集した心音データを時間ならびに周波数域における特徴抽出解析を行い、心疾患別に分類し、データベース化した。さらに、一般ユーザが、収録した心音をインターネット経由でWebサーバーに転送し、Web上で心音解析結果が表示できるような解析ならびに表示ソフトウェアを開発した。
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